お仕事をされているお母さまの小学校受験

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

昨今お母さまがお仕事をされているご家庭からの

小学校受験希望のご相談をたくさんいただいております。

ご質問もよくいただくので、今日はお仕事をされいてるお母さまの

小学校受験準備についてのお話しをしたいと思います。

 

わたしも仕事をする母として、実は16年前に、娘に小学校受験を

させたいと考えておりました。

夫婦で実家が札幌で祖父母の協力は得られず、かつ主人の仕事が

朝7時~夜11時までの勤務だったために完全なワンオペ育児でした。

 

それでも年中さんから幼児教室に通い、どの小学校を受験するかを

考えましたが、当時はサリヴァンを創立したばかりで、右も左も

わからないまま夢中で仕事をしておりました。

そんな中で私が考えたのは、文京区に住んでいたこともあり、

筑波大附属・お茶の水・竹早の国立3校のみ出願するという方針でした。

近くて負担が少なく、合格できた場合通いやすいと考えたのです。

ですが出願した3校すべて最初の抽選を通過することができず、

準備をしたのに1校も受験することも叶わないまま、私と娘の

小学校受験は終了しました。

 

今考えると本当に残念なことをしました。

抽選に通らなかったことが残念だったのではなく、

しっかりと情報収集して志望校を検討しなかったこと、

それが心残りなのです。

当時サリヴァンの先生方に、自分の受験相談をするという

のは何となく気恥ずかしく、また仕事中心の生活であまり

娘に手をかけていないのが先生方にわかってしまうのも

恥ずかしい(今思えば完全にばれていましたが)という思いもあって、

きちんと正面からのご相談はしませんでした。

今となっては、それが一番大切だったと思います。

 

国立の小学校は最初の抽選をうまく通過できたとして

その後考査に合格できた場合も最後にも抽選があります。

考査に合格できても入学できるとは限らないのです。

(抽選があるのはわかっていましたが、倍率とシステムを

理解していませんでした)

また、親御さんのお出番は特に役員になった場合多いですし、

附属といえども100パーセント上の学校に進学できるという

わけではありませんから(とくに学芸大附属の場合は小学校が

4校あるのに対し高校は1校です)

入学後も進学のために努力が必要です。

そういうことも知らずに国立のみの受験を決めてしまったのです。

 

小学校受験することを決めたのであれば、

中途半端ではなくきちんと志望校に関する情報

( 通学可能な範囲なのか、

宗教校なのかそうでないのか、

どんな教育方針の学校なのか

どんなお子様ご家庭が好まれるのか、

一貫校でなければ進路はどうなのか、

どんな考査が行われるのか、

考査にはどんな準備が必要か、

合格するのがどれくらい難しいのか、

考査の日程はいつか、

など)

を集める必要があります。

そのうえでどの学校を志願するべきかを考えるのです。

 

もちろん、情報収集はお仕事をされていないお母さまも

される必要があります。

ですがお仕事をされている場合、何より大切なのは

小学校受験の考査までの貴重な限られた時間をいかに

迷いなく有効に使っていくか、なのです。

まずはしっかりと情報収集をして、方針決定をする必要があります。

 

どの学校を第1希望にするかの方針が決まったら、

あわせて併願校を検討します。

併願するときは、第1志望の学校と日程がかぶらない

学校を選ぶということが大前提ですが、

第1志望の学校と考査の方向性がかなり違うという場合、

場合によってはそれぞれの学校の対策を別の塾で

やる必要なども生じますから、準備の負担が増加します。

また、合格できる可能性についても冷静に考慮する必要があり、

最難関である早稲田・慶應を受験する場合などは特に

現実的に合格をいただける可能性が高いと思われる

小学校も併願するべきです。

 

また、第一志望校が初めての考査ということはあり得ないので、

合格したら行く場合も行かない場合も、10月校の受験は

是非してほしいと思います。

10月校は合格することが大切なので、10月にチャレンジ校を

受験する(または場合によっては10月の難関校が第一志望などの)

場合は、気持ちよく合格をいただける可能性の高い学校を

あわせて受験されることをお勧めいたします。

 

また、受験の直前期にはあまり気にならないと思いますが

ふと我に返ると気になる、ということがあるのが

10月校の入学金です。

受験前はあまり意識に浮かばないことですが、10月校に

合格して、入学できる権利を押さた状態で11月の本命校を

受験しようという場合、10月校に入学金を収める必要があります。

うまく本命校に合格できた場合には必要のない費用です。

 

実際に収める場面になると、本命校に合格できたら要らない

費用なのにと惜しくなることは、ままあります。

そんななかで10月校には、少し費用を収めれば入学金を

延納できる学校があります。

西武文理小学校や日の出学園小学校です。

(今年もそうなるかはわかりませんが)

なので、気になる場合は10月校を決めるときに

そういう点もチェックしてください。

 

また、私学よりも考査の遅い国立の小学校は

万が一ご志望の私学に合格をいただけなかった場合の

精神的な砦となります。

受験できる学校が後に残っていることで、

多少は気持ちに余裕が持てます。

ですが国立の小学校は以外と出願のタイミングが早く、

また願書の配布期間が非常に短いのです。

毎年願書を取りに行くのを忘れてしまったという

ご相談がきます。

ですから、国立を視野にお入れになるのであれば

願書配布と出願の期間を事前にしっかり確認して

私学の準備でてんてこ舞いの中でも絶対に取りに

行けるように段取りをしましょう。

 

ご志望校のイメージと受験スケジュールがまとまってきたら、

あとは本番までどうやって準備を進めるかを計画します。

塾ではどんな講座を受講するのか、

家庭学習の時間はどこでとるのか、

巧緻性や工作はどれくらいやるのか、

などを考えましょう。

なおお勉強のプランはお子様のコンディションによって

変更が必要になることも多いです。

なのでいつまでにこれ、というタスクがあまりにもキツキツだと

逆にストレスになるので、ゆとりをもって反復しながら

仕上げていくイメージになります。

塾の宿題すべてをこなす、ではなく一部捨てるとか、

とりあえず今はこれはできなくて良いとか、

時間を有効に使うための取捨選択も必要になります。

 

これらの作業をしながら、ご両親は

ご家庭の教育方針やお子さまの長所短所を分析しながら

ご志望の学校に対しての志望理由を練りつつ、

願書下案を作っていきます。

 

そして、一番大切だと思うのは、

限られた時間を有効に使う=ご家庭でのすべての時間が

受験準備になってしまう、という図式を避けることだと思います。

 

せっかくご家族で過ごすことのできるお時間ですから、

親子でお勉強しかしていない、ということは避けましょう。

とくにお勉強を頑張るのであれば、その分だけ

楽しむ時間・遊ぶ時間が必要です。

出ないと伸びません。

 

ぎゅっと集中してお勉強やお取組みをやってしまったら、

あとはお子様の好きなことを一緒にするというメリハリが大切です。

一日中ダラダラお勉強する、というようなやり方は

特に幼児には効果が薄く、お子さまのエネルギーや

伸び伸び感を減らすため、かえって合格できなくなります。

 

親子で公園で思い切り走ること

親子でお料理やお菓子作りを楽しむこと

親子で豊かな会話とともに食事を楽しむこと

親子で楽しく絵本を読むこと

親子で生き物のお世話をしたり観察日記をつけること

親子でおうちを掃除すること

 

遠くまで行く必要はないんです。

身近な世界でお子様と豊かな時間を楽しんでください。

こういうことがお子さまの精神的な栄養になるうえに

小学校受験にも必ず役立ちます。

ご家族で楽しんでいることがなければ、願書にも書けない

ですし面接でも困ります。

面接の席でお母様と何をしてあそびますか?と聞かれる

ことは多いですが、そこでいつも勉強していますとは

答えないまでも、とってつけたように「ブロック遊びです」

とか「おままごとです」と答えるのか、

生き生きとした刺さるエピソードを回答できるのかは、

実体験が豊かかどうかにかかっています。

難関校であればあるほど、通り一辺倒の回答は通用しません。

 

お仕事をされているお母さまは

決断力があったり要領よく進めることがお得意で

いらっしゃることが多いですから、

冷静に状況を分析してプランニングしてください。

 

また、学校によっては仕事をしているお母さまを

好まない学校があるのではと聞かれることがあります。

お仕事が絶対にダメ、ということではなく

お仕事最優先なのがダメ、ということはあると思います。

お仕事をされていても、それを前面に出さず、

学校行事などには参加協力がもちろん可能であり、

お子さまにも手をかけて豊かな家庭教育を施している、

地域活動やボランティアにも積極的に参加されいてる、

などであれば、お仕事をされていることだけでダメと

いうことはないと思います。

 

思いつくままにいろいろ書きましたが、

まずは困ったり行き詰ったら誰かに相談してください。

身近で小学校受験を経験された方などであれば

いろいろ相談に乗ってくださると思います。

そういう方が身近にいらっしゃらない場合は

迷わず遠慮なくサリヴァンにご相談ください。