小学校受験家庭教師が勧める夏期講習の取り方

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

そろそろ小学校受験塾では夏期講習の申し込みがスタートしますね。

最近夏期講習の取り方についてのご質問をいただくことが

大変おおくなっていますので、私の考える夏期講習の取り方に

ついて今日はお話ししたいと思います。

 

まず、年中さんであれば、夏期講習はとってもとらなくても

良いと思います。

夏休み期間中は通常のレギュラ―レッスンのクラスも

数日間にまとまって講習スタイルでの受講になる塾が多いですから、

毎週のお稽古が数日にまとまる夏休みの授業はそれだけで

夏期講習の気分を味わえると思います。

 

それでもせっかくの長いお休みなので、何か講座をとって

みたいと思われる場合は

1.苦手な分野の講座

2.普段とっていない分野の講座

をとってみられるのはどうでしょう?

苦手分野は親子ともにとりかかるのにエネルギーが

必要かつ、お互いが辛くなってなかなか進まない

ということになりがちです。

そういう分野こそお時間のたっぷり使える夏休み中の

講習会で向き合ってみることをお勧めします。

苦手なことをするのは大人でも疲れますししんどいですが、

時間のある時であれば、教室で授業を受けた後に

お昼ごはんを食べて、遊んでリフレッシュしてから復習をするなど、

気持ちにゆとりをもって取り組むことができます。

 

また、年中さんで体育や制作絵画巧緻性などの

お授業をとっておられない場合は、ぜひ夏休みの講習会で

とってみられてはいかがでしょう。

学校によっては体育や美術は毎週レギュラーで年中さんから

とるまでは必要ないという場合もありますから、

講習会を上手に利用してほしいものです。

また、行動観察も日ごろとっておられない場合はぜひ

講習会でとってみてほしい分野です。

 

また言うまでもないですが、年中さんの間は講習会で

たくさんの講座を受講するという必要はありません。

どっちにしても年長さんになったら、ある程度多くのコマ数を

受講する必要がありますから、年中さんのうちから

たくさん取ってしまうと、たくさんの講座をとることに

お子様が慣れて(飽きて)しまって、せっかくの集中学習の

チャンスなのに意欲を減らさせてしまうことも多いです。

せっかく講習をお取りになるのであれば、緊張感と

やる気、集中力をもって短期間取り組んで、やったことを

ご自宅での復習でしっかり身に着ける方式をおすすめします。

 

 

年長さんの場合は、まず夏期講習会で絶対にとってほしい

講座は、ご志望校の学校別クラスです。

最近は進度がとても速い教室もありますが、通常は

お教室ではだいたい6月くらいまでに履修分野を

一通り学び終えるスケジュールになります。

どんな学校を受験する場合もまずは基本的な概念学習が

必要ですが、年長夏に基礎分野の履修が終わった後、

ここからいよいよ、それぞれの学校に特化した対策を

本格的に開始することが可能になります。

 

あまり早いタイミングからご志望の学校の

過去問ベースでの受験準備をを私はお勧めしておりません。

どんな学校でも出題傾向が変わる可能性がありますし、

また、過去問ベースで「これはでる」「これなでない」

という観点で学習分野を絞って取り組むと、お子さまの

仕上がりが薄っぺらくなってしまうのです、、、

特に最近はどの学校も見たことも聞いたこともない

初見の問題に、しっかり指示を聞き取って自分で対応できる

お子さまを求める傾向が強いと感じております。

ですので、とくに夏までは幅広く厚くお子さまに

さまざまな取り組みをしておいていただきたいと思っています。

 

ですが夏からは、ご志望の学校に向けたトレーニングを

がっちり開始する必要があります。

それぞれの学校は、出題の傾向を持っております。

幅広く基礎を作ってこられた後は、学校別の対策を

いれていくタイミングです。

 

なお、もし大手塾ではなく個人塾に通っておられる場合も、

ご志望校の学校別講習がそのお教室にない場合は、

夏期講習や直前講習は大手塾の学校別クラスをとってみて

いただければと存じます。

 

なお、直前講習の時期にはもう志望校は確定しているはず

ですから、受験が決まっている学校の講習を受講します。

ですが、夏期講習はGW明けくらいが申し込みの締め切りですから、

まだご志望校が絞り切れていない、迷っているというケースも

多いと思うのです。

 

迷うのであれば、学校別クラスを申し込んでみていただき、

出題傾向とお子さまとの相性をご覧になってみて、

受験するかどうかの判断材料の一つにされてはいかがでしょう?

また、学校別講習にはそれぞれの学校を本気で目指す

お子さまたちが集まってこられますから、受講される方たちは

ほぼ実際の考査を受ける方たちとイコールになります。

その雰囲気やその集団のなかでのお子さまのポジションを

客観的に確認してみることも、いよいよ受験校を絞るという大切な

決断をするうえでは大切なのではと思います。

 

年長さんの場合も、年中さんと同じように、夏期講習は

苦手分野補強の良いチャンスになると思いますから、

苦手分野のクラスもお取りになると良いと思います。

履修後はたっぷり時間をつかってしっかりご家庭で復習を

なさってくださいませ。

体操や美術などはとくに、お子さまの月齢が上がってくる

年長夏にご家庭での復習をセットにして少し集中して

取り組むことで見違えるように上達する、ということがあります。

 

ちなみに、年長さんの場合はあれもこれもと考えると

どうしても講座の数が増えてしまいがちです。

一日中とか、10日間連続とか、そういうタイトなスケジュールに

なってしまうことがあるかも知れません。

ですが、どんな講習も家で復習できなければ、意味がありません。

受講スケジュールを考えるときは、必ず家で復習するスケジュールも

セットえ考えてお申し込みください。

ただし、数日間だけ、一日中講座がある、というのは

お子さまのタイプにもよりますが良いかも知れません。

 

実際の考査が長い学校もありますし、昨今考査の日程が

重なりがちなため、特に女子の場合、1日に2校も考査を

受けるということはわりと発生します。

その時に絶対に必要なのが持久力と忍耐力です。

数日間だけは朝から夕方までの講習会を体験してみる

というのはそういうハードな局面に向けてのトレーニング

としては有効であることも多いかと存じます。

 

なお、復習のお時間とともに絶対に考慮する必要があるのは

遊ぶ時間と、ご家族でのエピソードを作る時間です。

お勉強を頑張らなくてはならない時こそ、お子さまが自由に

遊ぶ時間を作ることが大切です。

詰め込むばかりだと、伸びなくなるのです。

 

また、難関校であればあるほど、お子さまの考査での成績

だけで合格をいただくということは難しくなります。

ご家庭とお子さまの生きたエピソード、

どんなご家庭なのかがわかるエピソードで

お子さまとご家庭の魅力を存分にアピールすることが必要です。

早稲田や慶應は、考査でも「自分の体験から」「自分の考えで」

制作や絵画の作品をセロから作り上げ、それを「自分のことばで」

説明するプロセスが重要視されています。

もとになる「体験」がなければ自分の中からアイディアをだす

ことは不可能です。

その体験をして、エピソードを作る最大のチャンスは

夏休みだと思います。

間違っても夏休み中に塾通いしかしていなかったから

秋になってから願書に書くことがない、ということに

ならないようにしたいものです。

特にお子さまは正直ですし、自分の身にしっかりついたこと

以外を忘れてしまいます。

考査の直前に付け焼刃のように体験したことやエピソードを

自分のことばで生き生きと語る、ということはあり得ません。

 

ちなみに講習会に申し込みをしたらなにがなんでも出席する

という必要もありません。

夏期講習期間は猛暑の夏ですし、お子さまのメンタルや体の

コンディションが崩れてしまうということもあるかと思います。

そんな時は講習を休ませるというチョイスも非常に大切です。

無理をしてお子さまが心からうんざりする、いやになる

ということを避けることのほうが、申し込んだ講習にちゃんと

出席することよりも大切だからです。

 

これから夏期講習のお申し込みをされる方の少しでも

参考になればうれしいです。

それでもやっぱり取り方に迷うという場合は

サリヴァンにご相談くださいませ。