小学校受験 面接でぜひ気をつけてほしい練習ポイント( お子さま編)

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

 

今年もついに小学校受験の考査本番が始まりました。

すでに埼玉の小学校の発表が開始しており、

ミセスサリヴァン講師一同結果が気になってたまらず、

ドキドキする日々を過ごしております。

 

 

本番シーズンですので、

お子様たちのペーパーや巧緻性のご準備はもちろん、

面接や質疑応答の練習も進んできていると思います。

最近、うちの講師と話していてちょっと気になるなと思っているのが

「面接練習で回答をつくりこみすぎるのはどうか」

ということです。

 

 

小学校受験で特に難関女子校を受験されるご家庭では、

真面目でしっかりされたお母様が考査にむけてキッチリ準備を

されているご家庭がたくさんいらっしゃいます。

 

ペーパーや巧緻性をガッチリやっておくのは、やりすぎてお子さまが

飽きてしまっていたり、チックの症状がでていなければ、

合格に向けて必要なご努力です。

 

ですが面接練習で、たくさんのパターンの面接想定質問のすべてに

正しい回答を設定し自動的に答えるようにする、

というのは問題があると思います。

質問したら瞬時に理想的な回答が帰ってくる、

それは幼児の自然な姿として

不自然ではないでしょうか。

 

質問されたら、考えて、自分のことばで答える。

それができるかを問う面接なのに、すべての質問の回答を

覚えておいてそれを発表するのでは、問われるのは記憶力

ということになってしまいます。

 

学校の先生方もプロの教育者ですから、面接時に

そのお子さまが考えて自分のことばで語っているのか、

教え込まれた回答をそのまま答えているかは、

わかってしまいます。

 

とくに昨今は伝統のある名門女子校であっても、

良くトレーニングされたお子さまよりも、

伸びしろを感じる地頭の良い生命力を感じるお子さま

が選ばれることが多くなってきていると感じています。

 

もちろん、お子さまは時にとんちんかんな回答をされることも、

場合によっては答えられず黙ってしまうことも多いですから、

聞かれたことに適切にこたえられるように面接練習しておくことは

必須ですし、どうしても答えることが難しい質問については、

あらかじめどう答えるかを考えておいた方がいいと思います。

 

ただ、それを考える過程においても、

お母様の考える「理想的な回答」をそのまま

面接用に覚えさせるのではなく、

お子さまが気が付かない・思いつかないことを、

お子さまのことを誰よりご存知のお母様が思い出させてあげる、

そんなふうに回答に導いてあげてください。

 

ちなみに、私が不自然だと思った面接回答ベスト1

「宝物はなんですか?」という質問に対しての

「宝物はお母様です」という回答です。

幼児がこう答えなさい、と教えられない限り、

こんな答えを普通思いつくでしょうか。

小さいお子さまたちには彼らの世界があり、価値観もおとなとは違います。

おとなにとっては、え、そんなのが?というものが宝物になるのです。

お母様方もご自身が小さかったとき、どんなもの

が宝物だったかを思い出してみてください。きっと何でもないような

ものではないでしょうか。

ちなみにわたしも思い出してみると、

 

〇当時まだ貴重だったアボカドの種

 

〇おたまじゃくしを飼いたいと言ったら、

大は小を兼ねると思っていた父が買ってきた

巨大な食用ガエルのおたまじゃくし

( もちろん、カエルになってからも食べてません!

あまりにも大きくなって水槽のフタを壊して逃げてしまいました)

 

〇おじいちゃんからもらった昔の硬貨

 

〇母の香水が入っていた綺麗な箱

 

こんなものが大切な宝物でした。

 

ちなみに、

「どんなテレビ番組が好きですか?」

という面接質問に、即答で

「テレビは観ません」と答えるのも、ちょっと疑問です。

本当に全くテレビを観ないのであればそれはそうだと思うのですが、

現代のお子さまで全くご覧になっていない方は少数です。

動物の生態に触れる番組や科学的な番組など、世界を広げてくれる

学びの多い番組も多いですから、もちろんお時間を決めて、親子で

お気に入りの番組を見つけてくださいませ。

 

なお、面接練習だからといってすべてを面接形式で、

ひたすら親御さんがお子さまに質問をして答えされる、というのは

あまりおすすめできません。

一生懸命考えて答えているのに、こないだやったあれを答えたらいいじゃない、

もっとこういう風に答えなさいなどと一方的にダメ出しされることに

お子さまがうんざりして嫌いになりがちだからです。

 

本来ならば面接はお子さまが自分のことばで自由に語れる

自己表現の場のはずですから、ひたすら質問ではなく、

たのしく視野を広げる、一緒に深い答えを導く、

そんな風に練習してくださいませ。