小学校受験 お話を聞けるようにするコツ

こんにちは!幼児・低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

小学校受験で最も大切な力はなんですか?と聞かれたら、

たぶんサリヴァンの全講師がこう答えると思います。

「お話がしっかりと聞けることです。」

 

小学校受験の考査には様々なスタイルがあり、それぞれにお好みになるお子様の

タイプも違いますが、これだけはどの学校にも絶対に必要な力です。

 

ですが、これが本当に難しいのです。特に今年長さんで小学校受験に向けて準備を

なさっているお子様の場合、準備のステップが進む中で、ペーパーやお取組みに慣れてきて、

見たことのあること、聞いたことのあることが多くなってきていると思います。そうなると、

お子さまは基本的に記憶力が良いですから「見たことがあるからこないだやったのと一緒だ」

というように思い込んで指示を聞くより経験値で判断して進めてしまいます。

 

もちろんそれでできてしまうことも多々ありますが、たとえば発問の最後のクーピーの色や

つける形の指示を聞き洩らすと、解っていたのに正解できなかったという残念な状況が発生します。

小学校受験の考査では1点2点にたくさんのお子さまが集まりますので、

できる問題を増やすことはもちろんですが、できるところでミスをせず確実に

加点するということも同じかそれ以上に大切になります。

お話しを聞くことが苦手なお子様が聞けるようになるための方法をご提案をさせていただいております。

 

1. 開始前にお約束をする

まずは取組みやお勉強の始まる前に、今日のお約束として、

「お話しをしっかり聞くこと」をお約束するやり方です。

ここでの最大のコツはお約束をいくつもせずにひとつだけ、

「話をきくこと」に絞ることです。

注意点をたくさん申し上げると、お子さまは迷ってしまうし散漫になってしまうのです。

お行儀や丁寧に回答をかくことなど、注意したいことがいろいろある中で、

「話をきくこと」そこだけに気を付けてもらうようにすると、それができるようになること

が多くいのです。もちろん、この場合はお話が前より聞けるようになったり、しっかり聞けていた場合、

他に落ち度があっても盛大に褒めてやる気を喚起してあげてください。

 

2.日ごろから一度しかお話をしない

また話しを聞くことを習慣づけるために、お取組みやお勉強の時だけでなく、日ごろの生活の

中でもお話しは1度だけにする、というやり方です。

「もうあなたはお兄さん(お姉さん)だから、これからお話1回だけにしようと思うんだけどいいかな?」

と声かけをして、幼稚園に行く前のやることの手順や帰宅あとの段取りなども、

「一度しか話さないからよく聞いてね」と前置きして、何度も指示するのをやめます。

スーパーに行ったときなども、「バナナを一つとリンゴとみかんを2つずつ取ってきてくれる?」など

指示をききとるゲームのようにするのも効果があります。

ちなみに、今までなんどでも指示してくれたお母さんが突然1回しか話してくれなくなった場合、

お子さまは急には1度で指示を聞くことができません。

そういう時に失敗してしまったら、

じゃあもう1回だけお話しするね、と言ってネクストチャレンジの

チャンスをあげて、聞けていたら褒めてあげてください。

 

3.お話を聞かなくて失敗する経験をさせる

話を聞かなくてお子さまが損をした、残念な結果になった、という経験をさせてあげるやり方です。

たとえば動く工作やお子さまが楽しみにできるようなちょっと大人っぽい取り組みをするときに

「これはお兄さん(お姉さん)向けの特別なお組みだから、お話しをしっかりきける人にしか

させてあげられないのだけど、やってみる?」 「じゃあお話をしっかりきける?」

と前置きしてから取り組みます。

この場合、工作の出来上がりや取り組みの達成感がお子さまにとって満足度が高く

自尊心の持てるものであることが大切です。

そしてお約束と違って話を聞けなかった場合、工作だと見本と同じようには仕上がりませんし、

お取り組みであればお話しが聞けないと危ないからもうできないわね、

と終わらせてしまいます。そうするとたいていお子様は泣きますが、

お話を聞かなくて損した、という経験を身をもってすることができます。

この場合も、失敗した場合はネクストチャレンジのチャンスをあげてください。

 

いずれの場合も、最初は失敗すると思います。ですが

〇少しでも前進したら褒める。

〇失敗してもネクストチャンスをあげてできたら褒める。

褒めとセットでお話を聞く方向にすすめて差し上げてくださいませ。

小学校受験をする場合もしない場合も、就学までにぜひつけていただきたいのが「話を聞く力」です。