慶應義塾幼稚舎受験について思うこと

 

 

こんにちは!

ミセスサリヴァンの言水です。

 

今日は勇気を出して慶應義塾幼稚舎の受験について書きます。

これは幼稚舎を志願されているお母さまとお会いした時や

お電話やオンラインなどで直接お話しさせていただく時には

お話をさせていただいていることなのですが、

書くのは初めてです。

 

 

幼稚舎を受験される方に

私が一番お伝えしたいことは・・・

 

「併願校の準備もしっかりやりましょう」

です。

 

 

幼稚舎希望って言っているのにいきなり併願校の話ですか??と

ご相談くださった方は驚かれる(そしてがっかりされる)のですが、

小学校受験のお手伝いを16年間やってきておりますが、

幼稚舎受験についての私からできるアドバイスは

これだと思っています。

 

 

首都圏にはたくさんの私立小学校がありますが、

その中で慶應義塾幼稚舎に合格をいただくことは、

特に幼稚舎をあまりご存知ではない場合、本当に至難の業だからです。

倍率が発表されていますが、実質の倍率はたぶん発表されている

倍率の2倍くらいではという感覚です。

正直に申し上げて他のどの学校よりも、合格できる可能性が少ない

学校だと感じております。

 

 

幼稚舎の考査にはペーパーがありません。

ペーパーが考査にある学校であれば、ぺーパーで点数を

取れるようにすればある程度合格に近づけていくことができますが、

ペーパーがなく、かつ個別考査も面接もない試験で、

「絵画制作」「運動」「行動観察」「願書」だけを通してお子さまが

30人の中の1人か2人に選ばれるくらい抜きんでて輝いていて、

幼稚舎の先生の目にとまる、ということが合格するために必要になります。

 

 

ですので、幼稚舎を受験されるのであれば、ご縁がいただけない

場合に備えて併願校のご準備をしっかりされることが必要です。

もちろん幼稚舎を受験されるのであれば、塾の慶應クラスを受講したり、

慶應向けの絵画制作や体操のクラスをとって幼稚舎の対策をすることが

必要ですが、そこにだけエネルギーを注いでしまうと、

併願校の対策がおろそかになってしまい、せっかく小学校受験の

ご準備を頑張られたのにどこにもご縁をいただけない、

ということになってしまう可能性が高まります。

 

 

もちろん他の学校を第一志望にされている場合にも、

そういう事態が生じる可能性はあります。

ですが、幼稚舎は倍率の高さと考査の特殊性

(他の学校で考査のメインが絵画制作と体操というところは

少なく、ペーパーまたは個別考査があります)から、

そのリスクが他校を第1志望にされる場合と比べて段違いに

高いのです。

そしてとくに女児の場合、幼稚舎の考査が女子校の考査と重なり、

幼稚舎を受験することによって併願校が受験できないという

ことが毎年あります。

(女子校以外の教学校でも、考査の日程がかぶることがありますが)

まして女子の定員は男児の半分、50名を切る枠しかないのです。

 

 

ですから、慶應義塾横浜初等部は幼稚舎とお日にちがかぶりませんし、

幼稚舎のためにされた対策を活かすことができますので、

もちろん併願されると良いですが、

(ちなみに初等部は1次試験についてはペーパーがきちんとできる

お子さまであれば比較的通ると思います。ですが2次試験を

通ることが難しいです)

幼稚舎と考査日がかぶらない別の併願校をお考えいただき、

幼稚舎のご準備と同じかそれ以上にしっかりご準備してくださいませ。

 

 

それぞれの学校の考査には傾向がありますから、お子さまの

個性と保護者様の教育方針とフィットする学校を選び、

学校にあわせた対策をしてください。

過去問がすべてではないですし、昨年度の青山学院のように

考査が例年までとガラリと変わることもありますから、

幅広くいろいろな経験をして、どんなことが聞かれても

対応できるように厚みのあるご準備をしていただきたいですが、

受験されるのであれば、その学校の出題傾向やお好みになる

お子様・ご家庭のタイプがフィットするか、は確認して

おく必要があるかと存じます。

 

 

もちろん、難しさを分かった上でも幼稚舎の対策を希望される方

には全力でサポートをさせていただきます。

その場合、「絵画制作」「運動」「言語」を磨きに磨く必要が

ありますし、願書もしっかりと練り上げて書かなくてはなりません。

また、幼稚舎の考査にはペーパーがありませんが、ペーパーが

できなくて幼稚舎に合格したというお子さまに、今までのところ

お会いしたことがありません。

 

ちなみに幼稚舎を知っておられる方は、その厳しさをよくよく

ご存知なので、幼稚舎の対策はもちろんのこと、併願校の対策を

かなりしっかりとご準備をされることが多いです。

 

「 幼稚舎は努力すれば入れるという学校ではないことは

承知しておりますので、幼稚舎以外の併願校の対策を

しっかりやりたいのでサリヴァンさんにお願いします」

 

と最初の体験レッスンの時からおっしゃっていた以前の

会員さまは、幼稚舎はもちろん、その他の受験校にも

ほとんどすべて合格されました。

ちなみに幼稚舎だけに合格されるということあまりなく、

幼稚舎に合格されるお子さまは他の学校にもかなり高い確率で

合格されています。

 

小学校受験のお教室がたくさんありますが、

幼稚舎受験の難しさをはっきりおっしゃるところはあまり

ないように思います。

私も志願されている方をがっかりさせたいわけではないのですが、

せっかくご縁をいただき、弊社にご相談やご依頼をくださった方が、

親子で頑張られたのにどこにもご縁をいただけなかった、

となることをどうしても避けたいので、正直に幼稚舎受験についての

私の考えを、お話しさせていただいております。