小学校受験のメリットとは?

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

あっという間に2月も下旬になりましたね。

例年2月はお問合せと体験レッスンが通常よりも少ないのですが、

今年は昨年度の2倍の体験レッスンのお申し込みをいただき、

ありがたく先生方と飛び回っております。

 

そんな中でお客さまのお宅に伺うと、ブログを読んでます、と

お声かけいただくことがとても多く、読んでくださる方が

こんなにいらっしゃるなんてと、大変嬉しい気持ちになります。

ありがとうございます!

 

ほぼ毎日、小学校受験・幼稚園受験について

カウンセリングや体験レッスンで保護者さまにお話しさせていただく

中で、そういえば書いてなかったかもしれないテーマが

「小学校受験のメリット」です。

 

小学校受験には時間・お金・エネルギーが必要です。

そういう貴重なリソースを使って、なぜ小学校受験をするのか?

小学校受験をしたらどんなメリットがあるのか?

その点についていちどまとめてみたいと思います。

 

現在の日本において、就学月齢になられたお子さまの

進学先の選択肢は4種類です。

1.公立小学校

2.国立小学校

3.私立小学校

4.インターナショナルスクール

ほぼすべての就学月齢のお子さまたちが

上記4つのどれかの学校に進学されます。

 

いわゆる「小学校受験」とは

この上記4つのうちの

2.国立小学校

3.私立小学校

に進学するためにする受験です。

 

小学校は義務教育ですから、公立の小学校で

あれば、就学月齢になればどこかに必ず

入学することができます。

学区が決まっていますから、通常電車などの

交通機関を利用する必要もなく、自宅から近くの

学校に徒歩で通うことができます。

それなのに、どうして、小学校受験をする必要が

あるのでしょう?

小学校受験のメリットは何なんでしょう?

 

いきなり結論になってしまうのですが

小学校受験をすることの一番のメリットを私は

「選択肢を増やせること」

これに尽きると考えています。

私立小学校はもちろん、国立小学校にも

伝統に基づくそれぞれの学校の特色・教育方針があります。

無料で通うことのできる公立の小学校があるのに

有料で教育を行う私学(国立は授業料無料ですが)を

なんのために設立し、運営しているのか?

 

それは学校それぞれに「こういう教育をするんだ」

という教育理念があるからです。

公立の学校で実現できない教育を行うために

私立小学校・国立小学校があります。

 

とくに首都圏には私立の小学校がたくさんあり

国立の小学校も地方よりはずっと多くあります。

それぞれに魅力的な教育を行っている行っている学校を

親御さんとお子さまが

教育方針やお子さまの個性にあわせて

選ぶことができる。

 

小学校受験することによって

公立一択ではなく

学校の選択肢を増やすことができる。

これが小学校受験の最大のメリットだと思います。

では、小学校受験によって選択肢を増やすことによって

どんな学校を選べるようになるのか、について

ここから書いてみたいと思います。

 

1.大学までの附属校に進学するメリット

 

これは、今も昔も、小学校受験の大きなメリットだと思います。

小学校受験で大学の付属校を選べば、ドロップしない限りは

その大学に進学することができるのです。

受験を6歳の時の1度で終わらせて、あとは

部活や趣味など、お子さまの好きなことをしながら

のびのびと受験の心配なく過ごすことができます。

 

お子さまがお小さい時期に、そのお子さまが将来

大学受験に向くタイプかどうかを判断することは非常に難しく

たとえば大学受験時に最大のスペックを発揮できない

タイプであった場合、

ご両親の進学してほしいと願うレベルの大学に

進学できない可能性は当然ありますが

大学附属の小学校に小学校受験で入ることができれば

そのリスクを回避することができます。

 

来年からセンター試験がなくなり

またここ数年、東京近郊の私立大学が補助金の関係で

合格者数をものすごく絞っており、大学受験が

非常に難しくなってきている現在の状況で

大学附属の小学校は非常に魅力のある存在です。

 

小学校受験の最難関校、慶應義塾幼稚舎は

合格をいただくことが本当に難しい学校ですが

幼稚舎の希望者は本当に多いのです。

また、慶應義塾横浜初等部や早稲田実業初等部も

間違いなく小学校受験における最難関校ですが、

多くの小学校受験希望者が志願される人気校です。

 

青山学院初等部、立教小学校、学習院初等科

成城学園初等学校、日本女子大学附属豊明小学校なども

非常に人気がありますし、2年前に新設された

東京農大附属稲花小学校は、希望者が殺到して

倍率も非常に高い学校になりました。

これらの魅力的な附属大学を持つ学校に

小学校から通うチャンスを得られるというのは

小学校受験の大きなメリットだと考えられます。

そして、附属を選んでおいた場合、万が一お子さまが

中学生・高校生・大学生になられるタイミングで

「ここではない、違う学校に出たい、受験したい」

と考えた場合、出て違う学校を受験することもできます。

そのまま進学することもできますし、

外の学校に出ていくこともできる。

このチョイスができるのは、大学附属校を

小学校受験する大きなメリットといえるでしょう。

 

そして小学校から私学の場合、当然授業料が発生しますが、

附属であれば、受験が必要ないため、

受験に必要な費用は発生しません。

中学・高校・大学受験の塾代、家庭教師代、受験料

押さえ校の入学金(合格発表のタイミングと入学金の

支払い期限の都合で、押さえ校1校、場合によっては

複数校、入学金を支払う必要があります)などはトータルすると

大きな金額になりますが、これらを支払う必要が

附属校の場合必要ないのです。

 

その点で考えると、私学の授業料をずっと納めても

トータル費用で考えるとお安い、しかも受験と

違って不合格になるリスクがない、と考えると

むしろおトクである場合も多く、大学附属校の

小学校受験のメリットは大きいと考えられます。

2.高校までの附属校に進学するメリット

 

これは、先ほどの大学付属校との一番の違いは

「大学受験をする学校である」

この点です。

あえて、大学受験が必須の付属校に進学を

希望される方も大変多いです。

なぜかというと、極端に言えば

大学受験で東京大学に進学させたい

大学受験で医学部に進学させたい

こう思っていらっしゃる場合、

大学受験が必須だからです。

 

東大は国公立ですから、附属の小学校はありませんし

医学部は私学であっても、〇〇医大附属小学校

というような学校は存在しません。

可能性がなくはないのが、慶應義塾幼稚舎に入学されて

慶應大学の医学部推薦を狙うという方法ですが

これはもう外部受験以上の狭き門になります。

ですから、東大や医学部に進学するためには

大学受験をするしかないのです。

 

また、東大や医学部ではないにしても

お子さまが、自身で選んだ大学に進学するための

大学受験を経験させたい、そう思われる保護者さまも

たくさんいらっしゃいます。

 

大学は受験させたいけれど、中学受験を避けたい。

大学は受験させたいけれど、高校受験を避けたい。

大学受験に向けて、小学生の段階から、良い環境で

高い学力を持つお友達と切磋琢磨して過ごしてほしい。

そうお考えになる場合、魅力のある選択肢になるのが

高校までの付属校への進学です。

 

ちなみに、ここであげている「高校までの附属校」には

「大学もあるけれど、高校で出るケースの多い附属校」

も含まれます。みんなで大学受験をする学校という意味になります。

 

暁星小学校、桐朋学園小学校、桐朋小学校

白百合学園小学校、雙葉小学校、東洋英和女学院小学校

成蹊小学校、東京女学館小学校、など

ここに該当する名門校がたくさんあります。

どちらかというと男女別学の学校が多いかもしれません。

 

ちなみに、大学受験をするのであれば、小学校から

高校まで公立の学校でよいのではないか?

そう考える保護者さまは昨今首都圏ではそれほど

多数派ではないと感じます。

 

なぜかというと、都内では大学以前の段階での受験者が

大変多く、教育熱心なご家庭の場合

幼稚園・小学校・中学校のいずれかのタイミングで受験を

されるケースがほとんどです。

(男児の場合、高校受験をされるケースもありますが、

女子は高校で受験できる学校が非常に少ないため、

中学受験までのケースが多いです)

そうなると、優秀なお子さまが抜けてしまっている

状況の公立の小学校・中学校・高校に在籍しながら

高いレベルで切磋琢磨してきた私学または国立に在籍

しているお子さまたちと大学受験で戦うことができるか

その点を不安に感じられるからだと思います。

 

 

3.小学校のみの学校に進学するメリット

 

このタイプの学校を選ぶ方が、昨今本当に増えていると

感じています。

小学校のみ、または小学校までで出る方の多い学校への

進学を希望される方です。

この5年間で、このゾーンの小学校がいちばん

倍率を上げています。

 

なぜ、小学校受験をしても6年後にまた受験が必要な

このタイプの学校を選ぶ方がこんなに増えたのでしょう?

それは、このタイプの学校が、中学受験で非常に

結果を出しているからです。

 

中学受験は、小学校受験よりも受験者が圧倒的に

多く、合否をわけるのはお子さまの学力のみ、という

ある意味とてもフェアかつ厳しい受験です。

小学校の6年間をどう有益に過ごせるかに、その

合否がかかっています。

 

公立小学校の場合、中学受験にむけてのご準備や

段取りはすべて保護者さまが学校のお勉強とは

別に、アレンジしなくてはなりません。

最近は塾に通い始めるのがどんどん早まり

小学校入学前からサピックスの入塾試験を

お受けになる方もたくさんいらっしゃいます。

そうなると、極端な場合、学校と塾の2重生活を

6年間続けて中学受験に挑むことになります。

 

そんな中、中学受験の指導を学校をあげて熱心に

行ってくれる私立小学校に進学した場合

低学年のうちの学力のベース作りを

学校に任せることができます。

もちろん家庭学習が必須ですが、学校の授業

宿題、テストをきっちりこなしていけば

中学受験に向けたベースが必ずつくれるような

カリキュラムが設定されているからです。

そうなると、低学年からずーっとの塾通いを

避けることもできます。

 

また、このタイプの学校は、中学を持っているケースもあり

学校によっては内部進学の権利をもって外の学校を

中学受験できるのです。

12歳のお子さまの試験ですから、実際の中学受験時に

どんなハプニングがあるかわからない中

内部進学というヘッジのある状況で外部の中学校を

受験できる、その安心感はこのタイプの学校を

小学校受験される大きなメリットだと思います。

 

このカテゴリの学校で、最近非常に希望者が増え、

難易度が跳ね上がったのが洗足学園小学校です。

東京都市大学附属小学校、目黒星美学園小学校

淑徳小学校、宝仙学園小学校、さとえ学園小学校なども

昨今中学受験に有利な私学として人気が高まっております。

 

 

なお、ここまでは大学進学にポイントを置いて

小学校受験のメリットについて書かせていただきましたが、

小学校受験のメリットはもちろん大学にまつわることだけでは

ありません。

私が考えるいちばん大きな小学校受験のメリットは

 

人生でいちばん長い6年の教育を

お子さまが最も多感な時期に

受ける場所になる小学校を

保護者さまが選ぶことができる。

 

お子さまをどんな環境で

どんな教育理念で育むのかを

保護者さまが選ぶことができる。

 

その点だと考えております。

 

小学校受験には時間・お金・エネルギーが必要です。

小学校受験のメリットを書いてきましたが、

デメリットも当然あります。

とても貴重な資源をつかっての受験になりますから、

ご家庭の教育方針や、お子さまにどう育ってほしいかなど、

よくご両親でご検討いただき、小学校受験をされるかどうか、

またする場合はどの小学校を受験するのかを

選んでいただきたいと思います。