小学校受験 直前期に確認すべきこと

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

いよいよ夏休みが終わりますね。

コロナウイルスの勢いが収まらない中、今年も暑い夏となりましたが

皆様お元気でいらっしゃいますでしょうか?




明日から9月、ついに今年の小学校受験も直前期を迎えました。

昨年度の今時期も同じようなことを書かせていただいたのですが、

やはり大切なので今年も書くことにします。

小学校受験本番直前の大変な時ですが、こういう時だからこそ

今年の受験生さんにも来年度の受験生さんにも、再確認して

いただきたいことがあります。


お子さまの

① コンディションが整っているか

そして

② 基本的な躾が身についているか

この2点についてです。



今年小学校受験されるご家庭はこの暑い夏休み中、

夏期講習や模擬試験に通われ、またご自宅に帰ってからは

塾の復習や苦手分野の強化、願書と面接のためのご家族での

エピソード作りに、お手伝いなど、大変にお忙しい毎日を

お過ごしになられたと思います。



いつもお子さまが年中さんのご家庭の小学校受験についての

のご相談を受けさせていただく時に、これからの受験準備のコツは

何ですかと聞かれたら、たいていの場合私は

「年長さんの夏休みまでいかに飽きずにうんざりせずに

お取り組みをつづけられるか」だと回答させていただいております。


比較的早めにご準備を開始されて、それほど無理ない

適正なボリュームでよい雰囲気で受験準備を続けてこられても

小学校受験の天王山になる年長の夏休みというのは、

親子ともに大変で、夏休みが終わる頃(ようするに今)には

精神的にも肉体的にも疲れがたまっている状況になると思います。


9月からは考査が始まる学校もありますし、いよいよ直前シーズンとなり

ご両親はこれから秋までの貴重な時間でするべきことの取捨選択はもちろん、

ご志望校にあわせての願書のご準備と面接の対策を進めていかなくてはなりません。




やるべきことが大変多いことと、考査まで日にちがすくないことで

今時期の保護者さまの心は焦りと不安でお辛くなることも多いと思います。

ですがこんな時だからこそ、今確認してほしいのは、

お子さまの心身のコンディションです。

ハードな夏を終えていまお子さまはどんなコンディションでしょう?

夏の間にペーパーを大量にこなしたがために、飽きてやる気がでなくなってしまっている、

指示を聞き取る時の集中力が低下してしっかり聞き取ることができない、

お勉強以外のお時間でもぼんやりしてしまって自発的に行動ができていない、

こんな状況になっておられませんでしょうか?



もしそういう状況であれば、今一番するべきことは、

お子様の心身のリセット・リフレッシュです。

大人でもしんどいスケジュールを5歳のお子さまが頑張られたのです。

1日でも半日でも、お子さまと一緒に、お子さまが好きなこと、

お子さまがやりたいことをやってください。

一緒にやる時のコツは「お子さまの遊びに付き合ってあげる」のではなく

「お父さまお母様が喜んで楽しんで一緒にやる」ということです。


9月以降は毎日の通園があり、塾のスケジュールもタイトなために

遊ぶ日程が取れない、という場合は思い切ってお休みしましょう。

欠席でもプリントがもらえるはずですから、後ほどお家でやってください。

幼稚園や保育園の出席日数の提出が必要な小学校はありますが、

お教室の出席日数を気にする学校などどこにもありません。

お月謝を先に納めておられますし、他のお友達は授業に出席するのにと

不安になられる保護者さまもいらっしゃると思います。

もちろん、週1回とか2回のボリュームでの通塾期であれば、

疲れているからといって教室の授業をお休みするのは

イヤだといえば休めるといういわゆる休みグセにつながる危険もあり

お勧めできません。

ですが毎日のように通塾し、お家でもお勉強を頑張る生活を夏の間

続けたお子さまであれば、疲れが見えたらお休みとリフレッシュが必要です。

直前期の今はいかにお子さまのコンディションを整えて

意欲を引き出せるか、そこが一番大切です。


ちなみに思い切って遊ぶ場合も、ご自宅で毎日やっておられる

プリントなどは通常通りきちんとやりましょう。

(やるべきことの内容ボリュームもお子さまのコンディションにあわせて

あげてください。)気持ちよくやるべきことを終えてから

メリハリをつけて親子で楽しく遊んでください。


夢中で楽しんで夜はお父さまお母さまのお膝にの上で

楽しかった1日について語りあったり、お子さまの好きな

絵本を読んだりしてから、たっぷりゆっくり寝てください。

間違ってもこのときに

「今日は遊んでしまったからペーパーが遅れてしまった」

「明日は今日の分たくさんペーパーをやらせよう」

「今日遊んだんだから明日はいつも以上に頑張らせよう」

などということは考えないことが大切です。


ペーパーで1問できる問題を増やすことよりも、お子さまの生命力や

前向きな意欲が高まることのほうが合格にずっと近づきます。

皆様ご存じの通り、小学校受験は中学校受験と違って、

お子さまのペーパー力だけで合格が決まるということはないのです。


また、コンディションというのは、お子さまの精神的な状況は

もちろんですが、体の状態ももちろん含まれます。

風邪がなかなか治らないとか、鼻炎の症状が治らないとか、

はたまたストレスでチックが出ている、などの場合、その対応は

どんな受験準備よりも優先順位が高くなります。

小学校受験で求められるご家庭は、受験よりも何よりも

お子さまの健康と健やかな成長を大切に守っていらっしゃるご家庭です。




ちなみにお子さまのコンディションはもちろんですが

ご両親もこの時期だからこそ休養もお取りになって

心身のコンディションを整えてくださいませ。

ご両親のコンディションは必ずお子様に伝わります。






また、お子さまのコンディションを整えるとともにぜひ確認して

いただきたいのが基本的な躾についてです。

試験までお日にちがどんどん近づく中、お子さまをお勉強に専念させたい

あまりに、お子さまの身の回りのことをご両親がなさっているという

ご家庭もあると思います。



お気持ちはわかるのでですが、小学校受験で何よりも大切なのは

お子さまが産まれてから5歳までどうお育ちになっているのか

( ようするにご両親がどうお育てになったのか)なのです。



最低限

1.自分のことが自分でできる

2.挨拶がしっかりとできる

 

ことは特に難関校を目指される場合、絶対に必要です。

そしてこの2つができるお子さまには必ず、小学校受験本番の

秋には自立心が育っているはずです。


お子さまが自分の身の回りのことを自分でできるように、

また毎日のスケジュールを自分で把握し、自発的に動く

ことができるように、お子さまを見守って差し上げてください。

この大事な時期に時間のかかることはためらわれる、という

お気持ちもわかります。

ですがこれをすることで、お子さまの意識が変わります。

意識が変わるとお子さまの行動や取り組み方も変わるのです。



ちなみに挨拶については、年少さんや年中さんの場合など、

挨拶に抵抗がある、恥ずかしくてできない、というケースが

あると思います。

そのケースは、今回の事例に含みません。

なぜかというと、その場合は挨拶しないのではなく、

したいのにできないからです。


自分が人からどうみられるかが気になるというのは

成長の証です。そうなると自分のイメージと同じように

ふるまうことができないのではという恐れと自信のなさから

なかなか挨拶ができないということはよくあります。



その場合は、ただお子さまに挨拶しなさい、と申し上げても

効果がでることはほぼありません。

そうではなく、お父さまとお母さまが積極的にご挨拶をされたり、

お子さまが「できた」「やれる」という体験を少しづつ積んでゆくことで

自信を持つことのほうが、効果があります。




問題なのは、挨拶をしない、または姿勢や発声がきちんとしていない

緩い挨拶をご両親が良しとしてしまっているケースです。

息を吸うように自然に、正しい姿勢で心を込めた元気な挨拶が

できるようにこれから考査までの毎日を過ごしてほしいと

心から願っております。



幼稚舎から慶應のお子さまたちなどは、ほんとうに

挨拶の気持ち良さ・礼儀正しさ・姿勢の良さが印象深いのです。

挨拶は相手に対する敬意の現れだと私は思います。

ペーパー力がさほど高くない受験生さんでも、挨拶と姿勢が素晴らしく

キリっとしまった良い表情をされているお子様の場合、

無理だと思っていたご志望校に合格されるということが

多々あります。

必死で小学校受験を目指しておられるご家族のご努力が実り

考査当日にもっておられるお力を存分に発揮して

ご志望校のご縁をつかまれることを心からお祈りしております。