小学校受験 本番まで1か月でやるべきこと


こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。



ついに今年の小学校受験本番シーズンがスタートしました。

埼玉県の小学校では考査が終わり、発表が出始めました。

あと1か月で都内の学校の考査がスタートします。

今年小学校受験されるご家庭では願書のご準備を終えられ、

本番までのあと1か月をどうお過ごしになろうと考えて

おられる頃かと思います。





小学校受験本番まであと1か月、私がぜひやってほしいことを

今日はお伝えしたいと思います。





1.早寝早起きと挨拶の徹底

皆様ご存知だと思いますが、小学校受験の考査や面接は

早朝からスタートすることが多々あります。

学校からの指定時刻が8時台ということは、普通です。

小学校受験では移動手段に車を使うことはご法度なので

公共交通手段を使って移動します。

遅刻は絶対にできませんから、ゆとりをもって出発

する必要があるほか、朝ごはんはしっかり食べなくては

いけませんし、ご家族で受験にふさわしい身支度を

整え、忘れ物がないかどうかをチェックします。

( 遅刻や忘れ物は小学校受験では致命傷になり得ます)

そうすると、いったい何時に起きなくてはならないのでしょう?

かなり早朝ということになりますね。



もちろん、当日寝坊するということは普通ないと思います。

ですが、小学校受験では当日の考査の場でお子さまが

持っておられる能力を存分に発揮してこなくてはなりません。

考査や面接の指定時間がどんなに早い時間でも

早朝からスッキリスイッチオンされて力を発揮してくるには

考査の前からそういう生活習慣にしておく必要が必ずあります。




また、挨拶を徹底しましょう。

手っ取り早くお子さまを素敵に見せてくれるのが、

しっかりしたご挨拶だからです。

相手の目をしっかりみて、背筋を伸ばして、

大きな声でご挨拶をし、お辞儀の時間をじゅうぶんにとった後

ゆっくりと上半身をお越してにっこり微笑む。

これがしっかりできるだけでお子さまの魅力が

2割はアップします。

え?そんなこと?と思われるかもしれませんが、

これができるお子さまは実はそんなに多くないのです。

もしお子さまがまだご挨拶がもう一つであれば、

お父さまお母さまが素敵な挨拶の練習をして、

実践されてください。



私は人見知りかつ内向的な性格で、いまだに

初対面では「恥ずかしい」という気持ちが抜けず

さっそうとしたご挨拶ができないのですが、

サリヴァンの人気の先生に教えていただいた

「 先に挨拶した人がその日は勝ち」ということばを

いつも挨拶の場で思いだします。

お子さまを慶應義塾幼稚舎に5人お入れになったという

お祖父さまのおことばだそうです。





2.ネガティブな声掛けは一切禁止

本番まで1か月で何とかお子さまにできるようになってほしい、

そのお母さまのお気持ちはとても分かります。

ですが、今まで何度も書いておりますが、

お子さまにネガティブな声掛けをしても、残念ながら

教育的効果はゼロです。

かえってやる気を失わせてテンションを下げさせるという

マイナス効果しかありません。

あと1か月間、「できない」「やる気がない」

などの言葉は封印して、お子さまにネガティブな声掛けを

一切しないように徹底してください。

お子さまは大人以上に繊細です。

また、お母さまのお気持ちを敏感に感じます。

「できない」ということばに含まれるお母さまの

焦りや苛立ちはお子さまに伝わるのです。

とくに模擬試験の結果について、お子さまに責める

ような声掛けをすることは厳禁です。





わずか5歳のお子さまが、ペーパーや工作絵画、

運動、行動観察、面接練習などたくさんの

ご準備をされて考査に立ち向かわれるのです。

今まで小学校受験にむけてのご準備をしてこられた、

そして元気に小学校受験本番の考査を受けられる、

それだけでお子さまは花丸です。





3.苦手分野のおさらいはほどほどに

最後1か月で、苦手分野を徹底しておさらいして

できるようにしよう、もしそう考えておられる

お母さまがいらしたら、ぜひ考え直してください。



大人でも自分の「苦手なこと」に取り組むことは

気が重く、負担が大きいものです。

まして5歳のお子さまが、本番までの1か月、

苦手なことにたくさん取り組まなくてはならないとしたら

負担が大変大きく、お取組みそのものが

イヤになってしまうかも知れません。

そして苦手なことをさせることが、先程書いた

「お子様へのネガティブな声掛け」にもっともつながり

やすいのです。



小学校受験の大切なキーワードはお子さまの自己肯定感です。

苦手なことを繰り返しすことで自信を失ってしまったお子さまに

自己肯定感を感じるでしょうか。

もちろんもう少し早いタイミングであれば、苦手なことに

頑張って取り組んだ、その結果できるようになった、

そしてむしろ得意になったながお子さまに自信を与えて

くれることも多々あります。

ですが本番まで1か月のタイミングで、お母さまが焦りを

感じながらの苦手分野の特訓は、リスクが高すぎます。




昔私が現場で教えていた頃、担当させていただいていた

とても聡明で利発なお嬢様がいました。

ペーパーもよくできまいたが、なぜか左右の概念だけが

なかなか理解できずにおられました。

ぬいぐるみの右手にリボンをむすんでみたり、いろいろな

工夫をして取り組みましたが、本番1か月前になっても

思うように理解がすすみませんでした。



お母さまと相談した結果、お母様は「苦手な左右の

概念は捨てる」という決断をされました。

このまま本番直前に苦手なことを追求しても、お子さまの

自信を失わせるだけだと思われたからです。

「もし本番で左右の問題が出たら、諦めます」と

おっしゃっておられたのですが、結果としては

第一志望校・第二志望校のいずれにも合格されました。

大変賢明な判断だったと今も思います。


4.いつもの日常生活を大切に

こんな時ですが、こんな時こそ、いつもの日常生活を

大切に丁寧に送ってください。

先程も書きましたが、おこさまは繊細で敏感です。

いつも通りの温かい日常生活が継続されることが

お子さまの精神安定につながります。

よく「本番が近くなったら幼稚園や保育園を

お休みした方がよいのでしょうか?」と質問を受けますが、

私はいつも通り通園されることをお勧めしておりました。

「ました」と過去形なのはコロナウイルスが流行したためです。

もし本番までの数日で感染してしまったら、考査を受けられなく

なってしまいますから、通園についてはご両親のお考えに

よるところだと思います。



通園するかどうかは別として、ご家庭ではいつも通り

特に考査の1週間前からはくれぐれも予定を詰め込まず

ゆったり過ごしてください。

お子さまのお好きなお料理やおやつを一緒につくって

美味しくいただいたり、涼しくなった外にでて

どんぐりや落ち葉をひろったり、図書館に行って

お子さまとお母さまのお好きな本を借りてきて、

お子さまをお膝にのせて本を読んだり、

そういうことをしてください。



余談かつ私事で恐縮なのですが、私の娘の本命校の大学受験後、

通っていた塾でのアンケートに

「当日なにがいちばん緊張を落ち着かせるのに役立ちましたか?」

という項目があったのですが、

「お母さんに作ってもらった大根のお味噌汁」

と書いてあり、その時はそれ?と驚いたのですが、

19歳でもいつもの母の味噌汁で気持ちが落ち着くのです。

5歳の受験生さんたちにはぜひ、いつもの日常生活を

考査当日まで過ごしてリラックスしていただきたいと思います。






5.ご両親の面接対策をしましょう

ここまで、お子さまに負担をかけないことをメインに

書かせていただきましたが、ご両親はもうひと踏ん張りしてください。

願書の提出を終えた今、ご両親にぜひやってほしいことは

面接の対策・練習です。



お子様の考査がどんなにうまくいっても、ご両親が面接で

失敗された場合、合格が難しくなります。

私学は長い間一緒にお子さまを育むパートナーとなる

ご両親を考査で選ぼうとします。

そのための願書であり、面接です。



お子さまは今日まで小さな体で頑張ってこられています。

なぜ私が最後にぜひ「ご両親の」面接対策をと書かせて

いただくかというと、お子さまのご努力をご両親が無に

されることを絶対に避けてほしいからです。

今から本番に向けてご両親ができることの中で、

お子さまのコンディションを整えること以外で

最も有効なのが面接の対策だと思います。



ご両親で、よく話しあってください。

ご両親の意見や方向性が同じだということが

小学校受験の面接ではとても大切です。

そして何よりも「謙虚な姿勢」を大切に

落ち着いてゆったりと、学校からされる質問に

丁寧に誠実に回答する練習をしてください。

雄弁である必要は小学校受験の面接では全くありません。

「なぜその学校でなくてはならないのか」

そこをもう一度確認して、面接でご両親の熱意を

学校にお伝えしてきてくださいませ。