小学校受験 合格できる志望校選びのコツ②



こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。



先日書かせていただいた

小学校受験 合格できる志望校選びのコツ①

に続きまして今回はパート2です。




2.第1志望校・併願校の倍率のバランスをみること



たとえばもうここで具体的に書かせていただくと、ご志望校に

〇慶應義塾幼稚舎

〇慶應義塾横浜初等部

〇早稲田実業初等部

〇東京農業大学附属稲花小学校

この4校が単体または複数で含まれている場合、普通に考えて

よほど飛びぬけたお子さまでなければ、合格できる可能性が高くない

と言わざるを得ません。そもそもの倍率が非常に高いからです。



2022年度(2021年実施)の考査については

〇慶應義塾幼稚舎  → 約 12倍

〇慶應義塾横浜初等部  → 約 14倍

〇早稲田実業初等部   → 約13倍

〇東京農業大学附属稲花小学校→約13倍

このように発表されています。

どの学校も志願者の10人に1人も合格できない倍率です。

かつ、どの学校も在校生のご妹弟が受験されます。

もちろん妹弟さんであれば絶対ということはありませんが、

すでに上のお子さまがその学校の考査を突破されている

ご家庭ですから、学校のことも考査のことも良くご存知です。

そういうご家庭も含まれている上での、この倍率なのです。

ですからこれらの学校を志望校群に含める場合は、

もう少し倍率の低い学校にも出願される必要があると思います。



もちろん毎年、これらの学校でなければ合格しても入学しないので

他の学校は受験しませんとおっしゃるご家庭もいらっしゃいます。

私も、ご希望でなければ入学はされなくて良いと思います。

ただ、これらの学校を受験される場合、受験準備はかなり大変になり、

その準備の主役は間違いなくお子さまです。

5歳のお子さまが一生懸命ご努力をされて、その結果として

1つの学校からも合格をいただけなかった、という状況を

私としてはぜひ避けていただきたいと思っています。



ほとんどの場合、合格できなかった理由は、お子さまのせいではなく

学校の選び方またはご準備の方向性が違っていたことだからなのです。

がんばったら合格できた、素敵な小学校から招待状をいただけた、

がんばって良かった!という喜びを小学校受験されるすべての

お子さまに味わって欲しいと思っています。

なので行くにしても行かないにしても、高倍率ではない学校も

受験してほしいと心から願っています。



なお、受験校のラインナップについて、11月校集中ではなくぜひ、

10月校~12月校までのラインで出願することをお勧めします。


10月校は埼玉・千葉・神奈川の学校となります。

11月頭の都内の私学が本命だとして、10月校を受験されない場合、

いきなり大本命校が最初の試験ということになりかねません。

小学校受験本番は模擬試験とは違い、かなりの心理的なプレッシャーが

かかる中での試験となります。

お子さまもどんなイレギュラーな行動に出るか読めませんので、

本命校の前に小学校受験の考査を1度は経験しておかれることをお勧めします。

また、その10月校で合格がいただけると、今までのご家族での頑張りは

間違っていなかったと非常に安心した明るい気持ちになれるのです。

そういうお気持ちで本命校の考査に臨んでいただきたいのです。

また、10月校の中には入学金の延納が可能な学校もございます。

延納可能な場合、入学金を収めなくとも入学の権利をキープしておくことが

できますから、大変ありがたいシステムだと思います。






3.第1志望校・併願校の日程に注意しましょう





先程の項目で受験してほしい併願校の例として10月校を書かせて

いただきました。これは本命校が11月校の場合の練習になることは

もちろんなのですが、本命校よりもかなり日程が前にあるため、

10月校を受験されてもお子さまの体力や気力を本命校の考査までに

十分回復できるという点でもお勧めです。



5校の女子校の考査が重なる11月1日などは特にそうですが、

同日または連日考査を受けることは、お子さまのタイプにもよりますが

お子さまに負担はかかります。

たとえば同日の考査で第一希望校が午前ならまだ良いですが、

第一希望校が午後の場合、午前に別の学校の考査を入れることについては

リスクはあると思います。

お子さまが疲れて気力が減った状態で第一志望校を受験することになる

可能性があるからです。

もちろん考査が重なってしまえば両方は受験できませんから

その場合は取捨選択が必要になりますが、重ならない場合も特に

考査が同日だった場合など、前の学校での内容を引きずって次の

学校の考査に臨んでしまう(難しい問題が出題されてお子様ご自身が

思ったようにできなかったと認識を持ってテンションが下がってしまったり)

ということも起こります。


志望校の日程については、お子様のタイプも見極めながら慎重に

検討されるとよろしいと思います。

なお、私は国立の小学校には出願されることをお勧めしております。

たとえば筑波の考査は12月半ばに行われますから、11月頭が私学の

本命校だった場合、1か月半後の試験になります。

私学が終わって完全にリセットした後のお試験ですから、

気持ちも変わりますし、また11月に伸び切らなかったお子さまが

12月にぐんと伸びて最終的に筑波に合格ということは、よくあるのです。

まだ受験できる学校が残っていると思うだけでも、特に私学受験の前半戦で

思うような成果が出ず焦っているご両親にとっては心の安定につながります。


年中さんのご家庭はこれからじっくり学校を検討なさってください。

年長さんのご家庭は夏から志望校別の対策に本腰を入れるシーズンと

なりますから、しっかりご準備なさってくださいませ。

今年は大手塾の夏休みの学校別対策のお申し込みは5月前半となっているようです。