小学校受験 合格する願書の書き方


こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

今年もついに小学校受験の本番直前シーズンがやってきました。

今年の受験生さんのご家庭では、願書のご準備が山場を迎えていると思います。

今日は久しぶりに願書について書かせていただきます。

小学校受験に向けてお子さまのご準備については、ペーパーは

もちろん、巧緻性や行動観察、美術、体操など幅広く万全に対応

されている 、けれども願書のご準備が進んでおられない、

そういったご家庭もいらっしゃると思います。



小学校受験と中学校受験の決定的な違いの一つが

中学校受験はお子さまの学力がすべての試験ですが、

小学校受験はお子さまの学力を含めたご家族を総合的にみる

試験だという点です。



学校によって願書と面接の重要度は違いますが

たとえば慶應義塾幼稚舎や慶應義塾横浜初等部は

親御さんの面接がありません。

( お子様の面接もありませんが、考査の際中にいろいろ

聞かれるいわゆる「おたずね」がありますから、

お子さまの質疑応答については見られています)

そうなると親御さんの学校への志願の気持ちや、

ご家庭の魅力を、伝えられるツールは願書だけになります。




また、多くの学校は面接がありますが、面接は基本的には

提出した願書をもとに行われます。

今まで拝見した限り、願書の出来映えがあれ?という感じで

面接が成功したという例はあまりありません。

学校によっては、え?これだけ?というように願書に書く

部分がほとんどないというケースがありますが、

その場合も願書に何を書くのかをしっかり吟味して練り上げて

書くと、最終的に願書には書かなかった項目を面接で

質問されたときに自信をもって答えられた、となることが多いのです。


願書にどれくらいエネルギーを注いでいらっしゃいますか?

お忙しいお母様方にこんなことを申し上げるのは心苦しいのですが、

学校にもよりますが私立小学校を受験する場合、願書はお子さまの

考査と同じくらい大切です。

小学校受験・幼稚園受験では、中学校受験と違い、難関校であれば

あるほど、お子さまが「出来る」だけではご縁をいただけません。

お子さまの出来映えプラス、ご家庭の信頼感が絶対に必要なのです。

学校は幼稚園・小学校から高校まで、場合によっては大学までの

(幼稚園年少さんから大学までだと19年!)長い間、共に生徒を育む

パートナーとなるご家庭を幼稚園受験・小学校受験で選びます。

学校の教育方針を理解していないご家庭をうっかり選んでしまうと

入学してもらってからが大変ですから、学校の教育理念に心から賛同

しているご家庭を選ぼうとします。

その一番大きな判断基準になるのが、願書です。

学校によっては第一志望でなければご縁をいただきにくい学校があります。

よく、第一志望かどうかを願書や面接で判断できるのですかと聞かれますが、

願書を拝見すると、そこに表現されている熱量、学校のことを調べて

そこに近づこうとしているご努力などが私にでも伝わってくるので、

第一希望の方を大切にされている学校であれば、わかってしまうと思います。



「文は人なり」ということわざがあります。

願書は文字の形も含め、ご両親の思いを雄弁に語ります。

面接は願書をもとに行われますから、願書がしっかり書けていなければ

面接で良いやりとりができません。

1.どうしてその学校でなければならないのか

2.どんな魅力のあるお子さまとご家庭なのか

3.その学校の教育方針がご家庭とどんな風に合致しているのか

これらをたくさん書きだしてみて、ギュッと圧縮したエッセンスを

願書に丁寧に綴ります。この作業は面接対策としても最高に有効です。

このプロセスを踏むことでご両親のご方針やお考えが一つにまとまり、

面接でチグハグな回答をするというリスクがかなり軽減されます。



学校にもよりますが、1と2は特に重要です。

ちなみに2のお子さまとご家庭の魅力を伝えるエピソードについては

できるだけ具体的に書くことが大切です。

たとえば

「休日は昆虫をとりに出かけて自然に親しんでます」

これは、ダメな例です。

昆虫でどんな虫でしょう?どこにとりにいくのでしょう?

またとってきた昆虫はお家に持ち帰ってどうしているのでしょう?

お世話はどんな風に誰がしているのでしょう?

また「昆虫」「水泳」は皆さんが非常に選ばれるトピックなので

よほど魅力のあるエピソードにしないと、新鮮さはないと思われます。

また、ご両親がどんな教育方針を持っているのか、

お子さまにどんなことを「させているか」をたくさん盛り込んだ

願書もよく見かけます。

ですがそうなると、お子様がどんなお子さまなのか、お子さまの

魅力がさっぱり伝わってきません。

また「させる」という使役型もご両親の謙虚さが

とにかく重要になる小学校受験ではあまりフィットしません。

「させている」のではなく「こどもから学ばせてもらっている」

ご両親の方がずっと感じ良く謙虚な印象になると思います。



「願書は大手塾で見てもらうので大丈夫です」

願書のご準備は大丈夫ですか?と伺ったときにこうお答えをいただく

ことがよくあるのですが、そんな時に必ずお話しするのが

「大手塾で願書を添削してもらうとバツではなくなります、ですが

ハナマルにしてもらえるわけではありません」ということです。

沢山の人数の生徒さんがいる大手塾では、提出された願書の下案の

「良くない部分、間違っている部分」を直します。

たとえばその願書の方向性が根本的に間違っていて大幅な書き直し

が必要な場合や、そのご家庭には願書に書くべき素晴らしい点が

別にある場合に、それを指摘して大幅な修正を提案するということは

できません。たくさんの願書を添削する必要があるうえに、生徒さん

お1人おひとりのバックボーンを理解しているわけではないからです。

なので大手塾の見解も参考にしつつ、ご家庭のオリジナルの魅力のある

願書を書き上げてください。


今ご準備されている願書は

「ご家族とお子さまの魅力が伝わる、学校への情熱を込めた渾身の作品」

と思えるものに仕上がっていますか?

まだ間に合います。

最後まで粘って、納得のいく願書を書き上げてくださいませ。

ミセスサリヴァンは講師一同、受験さんのご家族を心から

応援しております。