小学校受験 お子さまがお勉強を嫌がる時は?

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

今年は梅雨が長く、涼しい7月でしたが暑くなってまいりましたね。

今年小学校受験される年長さんたちは、夏期講習も始まり、

いよいよ受験の天王山、年長の夏を迎えました。

年中さんも秋の新年長進級に向けて、小学校受験をお決めになったり、

受験が決まっておられるご家庭では志望校選び、塾選び、家庭教師選びに

本腰を入れはじめていらっしゃると思います。

 

小学校受験を真剣に目指しておられるご家庭で、

ご準備にお母さまが一生懸命になればなるほど、

ご相談をいただくことが多いのが

「お子さまがお勉強を嫌がって困っている」

「どうしたら嫌がらずにお勉強してもらえるか?」

というお悩みです。

 

「無理やりペーパーをやらせています」

「進まないので叱りながら宿題をやらせています」

こんなお話を聞くときはいつも

「無理やりやらせても意味がありません」

「叱ってもできるようになりません」

とお返事をしております。

 

お子さまがお勉強(特にペーパー)を嫌がるのには

たいていの場合理由があります。

 

理由1:やる内容が悪い

たとえば最近、非常に人気の高い小学校受験塾には

非常に進度が早く難易度の高い問題をやる教室があります。

ひとつの分野のペーパーを解くにしても

お教室の問題のレベルが10、お子さまの理解度が

まだ2、である場合、お家に帰ってから塾でやった

問題の復習をしたり、宿題をやっても、ほとんど効果が

でません。なぜかというと、お教室の問題と

お子さまの理解度のレベルがあっていないからです。

お子さまがまだ2のレベルであれば、レベル2から

丁寧に取り組んで徐々に3,4、とレベルを上げていく

必要があります。

いきなりレベル10の問題に取り組まなくてはならない、

わからないうえにできなければ叱られる、となったら

どんなお子さまでもお勉強が嫌になります。

お子さまが気持ちよく正解できる問題を取り入れながら、

少しづつ理解度を上げていけばいいのです。

お子さまの現在の理解度が2であることはお子さまの

責任ではなく、今までやっていなかったか、やり方g

よくなくて理解できていなかったか、が原因ですから、

お子さまができないことにイライラするのは間違いです。

 

また、レベルがあっていない場合でも

お子さまは記憶力が良い場合が多いので

一度やった問題の正解を覚えていて、おうちで

復習するときに覚えた正解を解答することがあります。

そうなると、お母さまはお子さまができるようになった、

と解釈されますが、覚えていた正解で回答できたとしても

きちんと理解していなければ、少しでも問題目先がかわった

場合に全く対応できません。

お子さまの出した解答があっているかどうか、よりは

お子さまがきっちり理解したか、そこが大切です。

 

理由2:やり方が悪い

これは理由1のやる内容が悪いケースと相関関係が

高いのですが、お子さまとお勉強をしているとき

「やったばかりの問題なのにどうしてできないの?」

「できるはずなのにどうしてうっかり間違いをするの?」

「毎日ペーパー30枚ってきまっているでしょう?」

「どうしてちゃんと指示を聞かないの?」

「姿勢がわるいわね、もっときちんとして!」

こんなことを(場合によっては怒りながら)言っていませんか?

 

たとえばご自身がお子さまだとして、

こういう声掛けをされてやる気が出るでしょうか?

大人でも意欲を失うような声掛けではお子様は確実に

お勉強が嫌になります。

ネガティブな声掛けで生まれるのはネガティブな気持ちなのです。

前の投稿

受験まであと4か月!7月のメッセージ

でかかせていただいたようにポジティブな声掛けに変えましょう。

 

また、今年受験される年長さんであれば、夏を迎えて

毎日たくさんお勉強していると思います。

そうなってくるとお子さまは「やらされていること」に

飽き飽きしてくるケースが多いのです。

なので、お取りくみを2部用意されて、お母様が発問して

お父さまとお子さまがペーパーに取り組んだり、

お子さまが発問してお母さまが取り組んだりして

お子さま「だけ」がやらせている、という状況を

できる限り減らしてみてください。

お子さまが発問してお母様が取り組む場合は

当然答えあわせもお子さまが担当しますから、

お母さまが間違えた場合はどうして間違えているのか

なにが正解なのかをお子さまがお母様に教えます。

だれかに教えることで自分の理解度がより深まる、

ということは間違いありません。

 

また、難関校を受験される場合、ペーパーをたくさん

やりたいのがお母さまのお気持ちだと思いますが、

たくさんやればやるほど合格できる、ということはありません。

 

お子さまによっても、ご志望の学校によっても、

適切なペーパーの量は違います。

「塾のお友達が毎日50枚やっているから」

「去年合格したお子さんが毎日これだけやっていたと

聞いたから」

そんな理由でそのやり方をご自身のお子さまに

そのまま適用することは大変危険です。

お子さまによっては、枚数をたくさん積むことではなく

短時間でぎゅっと集中してペーパーに取り組むほうが

効果がでることもよくあります。

枚数ではなく、お子さまの取り組みの姿勢と

何を学べたか、そこを大切にしてくださいませ。

 

理由3:遊びがたりていない

関係ないようでおおいに関係があるのが

お子さまとお勉強と遊びボリュームです。

夏休みのいちばんよいところは、1日が長く使えるので

お勉強をする時間を日頃より増やしても、

お子さまが自由に好きなことをしたり、遊んだりする

ことのできる時間を十分にとれるところです。

ですが時間があるからと、目いっぱい塾の講座をいれ、

おうちでもペーパーをずっとやらせている、

そんなケースもあります。

 

不思議なことにお子さまは、お勉強のボリュームを

増やせば増やすほど、遊びが足りていないと

頭に入ってゆかないのです。

なので、お勉強をしっかりするのであれば

お子さまが自由に遊ぶ(とくに体を使って)時間を

意識的に作る必要があります。

 

1にち〇〇枚、とペーパーのノルマを決めて

取り組んでおられるご家庭では、終わらなかったら遊べない、

とルールを決めておられるケースも多いかと存じます。

終われば遊べるのに、お子さまがダラダラととりくんでしまって

お机の前に座っている時間が長くなっているのに

お勉強のペースが上がらない、ということがあると思います。

そうなると遊びの時間がどんどん削られてしまい、

お子さまはさらに意欲をなくしてしまうという悪循環が

生まれてしまうのです。

 

そうなってしまったら、まずは取り組むペーパーの

内容を変えてみましょう。

お母さまとしては、苦手分野を中心にやりたいと

思われるのが普通なのですが、苦手な分野ばかりだと

10枚こなすのにもお子さまは非常に大変で、時間がかかります。

たとえば10枚のうちの5枚はお母さまがやってほしい分野、

5枚はお子さまがご自分で選ぶことができる、というようにすれば

お子さまは自分の好きで得意な分野を選びますからいつもより

意欲的に取り組むことができて、結果早くおわります。

また、得意分野ですからよくできるわね、とほめられて気分も

良くなります。

そうやってだんだんと「お勉強は集中してさっさと終わらせた

ほうがすぐ終わって遊べる」

とおこさまがわかるようになるのです。

 

上記3つが理由であることが非常に多いのですが、

ごくまれにあるのが

理由4:時期ではない

という理由です。

小学校受験をお手伝いさせていただいているプロの

家庭教師会社の代表としては申し上げるのに勇気が

いるのですが、すべてのお子さまが小学校受験に

向いている、というわけではありません。

お子さまによっては小学校受験ではなく、中学校受験や

高校受験に向いているタイプが、いらっしゃるのです。

 

たとえば、小学校受験では、サクサクと与えられた

課題をためらわずこなす、処理能力が多くの場合求められます。

わからない問題にぶつかったら、それを飛ばしてでも

気持ちを切り替えて次に行かなくては得点ができません。

ですが、非常に賢いお子さまには、ひとつのことを納得いくまで

ギューッと集中してずっと考えたいタイプがいらっしゃいます。

そういうお子さまも12歳になれば、月齢とともに経験値が上がって

切り替えて次に進むということができるようになることが多いですが、

6歳ではそれが難しい、ということが大変多いのです。

そういうタイプのお子様は、どんなに賢くても小学校受験では

大変ご苦労されます。

そして無理やり小学校受験にあわせたトレーニングをさせようと

すると、お子さまに非常にストレスがかかります。

 

 

小学校受験はゴールではなく、小学校入学というステップです。

たった6歳で学習意欲をなくしたり、

お勉強が嫌いになることほど

残念なことはありません。

どんな小学校に入学したとしても

入学してからがお勉強の本番だからです。

 

私学・国立の小学校に、ご両親の教育方針と非常にマッチした

ぜひお子さまをその環境で学ばせたいと思うような学校があり、

お子さまがその学校の求めるタイプであれば、

ぜひしっかり準備して小学校受験にチャレンジしましょう。

その学校にあわせて、できる限りお子さまに負担のかからない

適切な方法で楽しくご家族でご準備してください。

 

「どんな学校があうのかわからない」

「志望校に向けてどんな準備は何をしたらいいかわからない」

そんな時はミセスサリヴァンにご相談ください。

今まで1000人以上の生徒さんを指導してきた経験から

できる限り具体的に、誠実にアドバイスさせていただきます。