受験まであと3か月、合格にいちばん必要なこと

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

あっという間に7月も下旬にさしかかり、11月の考査まで残すところ

あと3か月と少しになりましたね。

今年はコロナウイルスの影響で、4月5月はお教室も休講だったところが

多く、年長さんの難関分野を仕上げる時期にオンラインレッスンになったり、

塾から送られてくる宿題をご家庭で取り組む対応になったことで、

不安を感じておられる保護者さまも多いと思います。

 

もともと難しい分野を習得するはずの時期に通常の授業がうけられず、

春の学校説明会もほとんどが中止になってしまったために

願書や面接に必要な学校の情報を集めることが難しくなり、

やっと授業が再開したと思ったらもう、受験までの一番大きな山場になる

夏休みを迎えるこの時期を迎えてしまった、という状況ですから、

ご不安になられるのは当然だと思います。

コロナがなかった例年でも、この時期には幼稚園受験・小学校受験生さんの

お母様の緊張や焦りが高まってきます。

まして今年は幼稚園受験・小学校受験の考査の内容に大きな変更がある

可能性もあり、(実際に驚くような変更を発表する幼稚園・学校が出始めました)

ご志望校やご準備の進め方で迷っておられる保護者さまも多いのではと存じます。

 

最近、サリヴァンの講師と話をしている中で、よく言われることが

今回のブログのテーマになっている

「受験まであと3か月、合格に一番必要なこと」

です。

サリヴァンにはご希望の学校や幼稚園によっていろいろなタイプの

講師がおりますが、ほぼ全員に共通している考えと思われるのが、

受験まであと3か月の今、一番大切で必要なことは

お母様が平常心を保つこと

ということです。

 

幼稚園受験・小学校受験の本番がどんどん近づくなかで、

家庭学習がうまく進まなかったり、

お子さまの模擬試験での成績がふるわなかったり、

ご志望の学校がしぼりきれなかったり、

お子さまの苦手分野がなかなかクリアできなかったりすることで

お母様のお気持ちはどんどん不安定になっていきます。

 

そうなると、お子様に対してつい声を荒げてしまったり、

できないことに対して叱ってしまう、ということが生じてしまいます。

とくに模擬試験で思ったような成績が取れず志望校の合格率判定で

低い数字が続けて出てしまった場合などに、お母様の焦りのお気持ちは

ピークに達します。

 

そんなお母様のお気持ちは、とてもよく理解できるのです。

わが子に最高の教育環境を与えてあげたい、そのためにはこの秋の

幼稚園受験・小学校受験の考査に合格しなくてはならない。

お子様を大切に思っておられ、お子様にベストな教育をとお考えに

なるからこその必死なお気持ちです。

だからこそお伝えしたいのですが、お母さまがどんなに焦っても、

お子さまができないことを叱っても、残念ながらお子さまには

よい影響は全くなく、お子さまができるようにはなりません。

 

お子さまができるようになるには、まずはお母さまが冷静になり、

現在の状況を客観的にみて、これからどうするべきかを前向きに考え、

お子さまにできなかったことを叱るのを止めることが必要です。

 

たとえば模擬試験で思ったような成績がとれないケースについて。

なぜ取れないのかを、帰ってきた答案と成績表をみながら分析します。

もちろんどんな成績が帰ってきても、お子さまを叱ることはもちろん、

顔を曇らせることも、どうしてできなかったかとお子さまに聞くこともNGです。

お子さまは敏感ですので、自分が頑張ってうけてきたテストの成績に

お母さまが不満足なことに、ほとんどの場合気が付いてしまいます。

 

1.全般的に点数を落としてしまっているケース

 

→ 第一に気になるのは「発問と指示をちゃんと聞けているか」という点です。

せっかく概念が入っていても、発問をしっかり聞き取れていないと、

小学校受験では点数をとることができません。

このケースは、本当にとても多いのです。

発問が聞けていない場合は、日ごろの家庭学習から、自分でどんどん

すすめることのできる、奥に同じパターンの問題がついていたり

見るだけで何を聞かれているかがわかる問題よりも、

「聞かなければ解けない」問題の比重を増やしましょう。

もちろん、最初は難しい問題ではなく、「お子さまがちょっと頑張って

集中して聞ければ正解できる」問題に取り組んでください。

そこからだんだん、聞き取りの難易度とボリュームをアップしていきましょう。

 

2.ある程度難易度のある問題も正解できるようになっているのに

  簡単な問題を落としてしまうケース。

 

→ このケースでも、発問が聞き取れていないということもありますが、

ペーパー学習のボリュームがキャパオーバーしていて、集中力が低下して

しまっているということも多くあります。

お子さまは(大人もそうですが)集中力が低下していいるとどうしても

スペックを発揮できません。

この場合、通塾のスケジュールと家庭学習のタイミング・ボリュームの

見直しをしてみてください。

なお、お子さまによって、適切な通塾スケジュールと学習ボリュームが

違います。よく、毎日何枚くらいペーパーをやったらいいですかと

質問をいただくのですが、「お子さまによります」としか回答ができません。

やり方やお子さまのその後の成長によっても変わってきますが、お子さま

それぞれに適切なペーパーのボリュームは違うからです。

どれだけの枚数をこなしたか、ではなく、どれだけの学びを得たか、

そこが大切です。なお、ペーパーのボリュームを増やしたい場合、

そこに比例して自由に遊ぶ時間や外遊びの時間を増やしてあげないと

どうしてもペーパーが入っていかない、というお子さまも、とくに

男の子さんには多いです。

 

3.頑張っているのに順位や偏差値が上がっていかないケース

 

→このケースは特に、大手よりは小規模かつ難易度が高く設定されている

(特定の学校の専門塾など)塾に通っておられるお子さまにあるケースです。

そもそも分母が少なく、かつ小規模の塾の場合、大手への差別化となるためか

異様に授業の難易度をあげたり進度を早めたりしているところがあります。

そうなると、そこで上位の成績をとらなければ合格できないと思い詰める

お母さまも多く、 小学校に合格するためのお勉強なのか、塾でよい成績を

とるためのお勉強なのか、わからなくなる状況になっておられるケースも

多くあるのです。そういう塾の模擬試験の問題を見ながら、サリヴァンの

先生と「こんな問題、実際の考査では出ません」とか「ご志望の学校には

こんなペーパーは必要ありません」とお母さまにご説明することが多々

あります。もちろんそういう塾にフィットして楽しく通っておられる

お子さまであれば問題ない環境ですが、あわなければストレスになるだけです。

しかもそこまで難易度の高い問題を解けなくても、もっとフラットな問題が

ちゃんと解ければ合格します。昨今かえって、めちゃくちゃにトレーニング

した雰囲気のお子さまを嫌う学校が多いのです。

なので、その塾がお子さまに合っているか、またその塾が受験にどうしても

必要なのかを客観的に判断されるとよろしいのではと存じます。

 

 

4.ご志望校がお子さまにフィットしていないケース

 

→ 勇気をもってここに書きますが、それぞれの学校には、お好みになる

お子さまのタイプがあります。

そもそものお子さまのネイチャーというか、持っていらっしゃる特性が

ご志望校の求めるものとフィットしない場合、志望校別の模擬試験で

よい成績をとることは難しくなります。

逆に、ご志望ではなかったけれど、たまたまその学校の志望校別の

模擬試験を受けてみたら、なんだか点数がよく取れていた、

そういう場合は、その学校にお子さまが向いているということが

多いのです。小学校受験のランドマークとして、塾の模擬試験を

参考にすることがとても多いのですが、たとえばペーパーがお苦手で

あれば、極端な話ペーパーをメインにした学校を選ばないという

やり方があります。もちろん、個別考査もペーパーの概念をベースに

行われますから、ある程度はやっておく必要があります。

ですが、対面のテスターがつく考査を行う学校では、正解は1種類ではなく

お子さまが自分のことばでどうしてそう考えたかを説明することができれば

ペーパーの考査であればバツになる回答でもマル、と判定する学校も

あるのです。そういう学校ではむしろ、正解かどうかよりもそれを導き出す

プロセスを評価されるため、ペーパーがどんなに取れるお子さまでも

向かないということもあります。

なので、お子さまの個性を学校に合わせるよりも、お子さまそのものの

個性がフィットする学校を選ばれるほうが合格をいただきやすいのです。

過去問を数年分解いてみて、お子さまに合う、取れる、と感じられる学校は、

お子さまに合っていることが多いかと存じます。

逆にペーパーがすごく得意だからすべての学校に合格できる、ということは

全くないのです。それが小学校受験です。

 

 

最後に、なぜ

「受験まであと3か月、合格に一番必要なこと」

「お母さまが平常心を保つこと」

かという一番の要因は

「 お子さまはお母さまの鏡 」

だからです。

不思議なくらい、お母さまの精神状態はお子さまに反映されます。

ミセスサリヴァンでは毎年、うれしいことに多数の会員さまが

ご志望の幼稚園・小学校に合格されていますが、

それはサリヴァンの講師がレッスンでお子さまの

ペーパー力や巧緻性力を上げるお手伝いをしているから、

ということよりも、マンツーマンのレッスンを行うことで

お子さまのことをよく知るようになる講師に、

幼稚園受験・小学校受験に関する様々なお悩みや疑問点を

気軽にご相談できるようになること、

お母さまと二人三脚でゴールを目指して伴走するサポーターを

得たことでお母さまのお気持ちが安定するからではと

昨今特に感じております。

 

ちなみに、こんなことを書いている私自身も、恥ずかしながら

最近経験した娘の大学受験では、自分の子への歯がゆさといら立ちで

発狂しそうでした(笑)

サリヴァンの先生方のお子さんたちは娘の志望校の卒業生も多く、

先生方に相談しながら、どうにか入試まで自分の気持ちをコントロールして

平常心を保つ(正確には保っているふり)ことができました。

 

ご主人さまにでも、お友だちにでも、受験で悩まれたり

迷われたりしたら、一人で抱え込まず相談して、お母さまの

お気持ちをできるだけフラットに保ってくださいませ。

幼稚園受験・小学校受験をこれだけお世話させていただきながら

こんなことを申し上げるのは勇気が要りますが、

幼稚園・小学校受験でお子さまの人生が決まるということは、

決してありません。どの幼稚園・小学校に入られたとしても、

入ってからのほうがずっとずっと大切です。

小学校受験のご準備のせいで、わずか5歳・6歳のお子さまが

お勉強が大嫌いになってしまわれることの方が、合格できな

かったことよりもよほど問題だと思います。

もちろんご準備は大変ですが、秋の本番を迎える日に、

ご家族皆さんで「頑張った、やり切った、この日を無事に迎える

ことができて良かった」と思えるように、今を大切に過ごして

いただけましたらと存じます。