ご志望校は相談してお決めください

 

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

もうすぐ8月になりますね。

そろそろ願書添削のご依頼をいただきはじめております。

受験生さんのご家庭ではいよいよ本格的に志望校を絞り込む

タイミングがきました。

 

どの学校に出願するかを、ここから決めることになりますが、

お決めになる時には、小学校受験をわかっている方に

ぜひ一度相談されることをお勧めします。

とくに上のお子さまで小学校受験を経験されていない、

初めての小学校受験の方には、強くお勧めします。

 

毎年、どの学校に出願するべきかのご相談をたくさん

いただきますが、私がハイリスクだと感じる

パターンについて、いくつか書かせていただきます。

 

1.練習校を受験しないケース

 

都内の小学校受験は11月1日からスタートします。

9月・10月に考査が行われるのは首都圏近郊だと

埼玉・千葉・神奈川の小学校になります。

都内の学校を第一希望にお考えの方で、

9月・10月校に出願されないというケースがあります。

「受かっても行かないから」とおっしゃるケースです。

なのですが、私は練習校受験は絶対にするべきだと

思っております。

 

練習校がない場合、下手すると第1志望群どころか

第1志望の本命校がいちばん最初の試験になってしまう

可能性があります。

小学校受験の本番は、模擬試験とは全く違う緊張感が

ただようことから、普段と違うイレギュラーな行動を

してしまうお子さま・慌てて失敗しまう保護者さまが

本当に毎年いらっしゃるのです。

一度しかない本命校の前に、ぜひ練習校を受験して

合格するという経験をしてほしいと思います。

老舗の幼児教室の室長先生が

「練習校受験は模擬試験5回分」とおっしゃっているということを

お聞きして、その通りだと私も思っております。

 

また、10月校が本命校だという方もたくさんいらっしゃると思います。

その場合は、できれば、9月または10月でも本命校よりも

先に受験できる、本命校よりも倍率の低い学校をぜひ

受験されることをお勧めいたします。

 

ちなみに練習校は、合格しやすい学校であることが重要です。

練習のつもりで受験した学校にご縁がいただけないと

親子のメンタルに非常にダメージが大きいのです。

ですので試験日が早くても、横浜雙葉や洗足学園などは

都内の学校が本命校である場合も、練習校にはなりません。

気持ちよく合格をいただけそうな学校をお選びください。

 

また、外見上の倍率がそんなに高くない学校でも

住まいの遠い受験生をあまり合格させない学校や

( 第一志望ではない、と思われやすいためだと思うのですが)

AOや専願でなければほとんど合格をいただけない学校もありますので、

学校のリサーチはしっかりされる必要があります。

 

2.難関校の幕の内弁当的ケース

 

小学校受験を目指される場合、お教室に通われる方が

多いと思います。

ご家庭でのお取組みからスタートされるケースも

家庭教師とのお勉強からスタートされるケースも

年長さんの間に通塾をスタートされることがほとんどです。

塾ではたぶん、最初は総合クラスに在籍され、その後

総合+学校別の講座をお取りになると思います。

 

学校別の講座は当然、第1志望校の講座または

がんばって第1志望と第2志望の2校の学校別を

お取りになるケースもあります。

 

ですが、どんなに頑張っても学校別の対策が可能なのは

難関校の場合選ぶ学校にもよりますが、3~4校までだと思います。

それぞれの学校によって必要な対策が違うからです。

ペーパー校の場合もあれば、ペーパーのない個別考査の

行われる学校の場合もあり、運動や絵画制作などに

どれだけエネルギーを割く必要があるかも

学校によって違います。

 

そんな中で、第1志望校・第2志望校の併願として

プラスされる学校がほぼすべて難関校というのは

リスクが大きいと思います。

難関校は当然倍率が高く、それぞれの学校に、

その学校だけを目指して死ぬほどトレーニングして

こられた方がいらっしゃいます。

そんな学校を対策が行き届かない状況で「併願」されるのは

お勧めできません。

 

最近だと東京農大附属稲花小学校や、早稲田実業、慶應横浜初等部

場合によっては慶應幼稚舎などを本命校としてではなく

併願校として志願されるケースがあります。

 

稲花小学校はあたらしい学校ですが、非常に人気が高く

15倍の倍率があると言われているうえに、学校が

新しいために過去問のストックが少なく、どんな出題が

されるのか、どんなお子さまが好まれるのかが

まだつかみきれない学校です。

出題傾向のわからない高倍率の学校を併願校にされるのは

リスクが高いと思います。

 

また早稲田や慶應は倍率も非常に高いうえに、

やるべきことが非常に多くなります。

ペーパーはもちろん(幼稚舎は除きますが)、

運動や制作巧緻性、それにまつわるお尋ねの対策、

ご家庭でのエピソード作りなどができていなくて

早慶に合格された方を少なくともここ数年は

見たことがありません。

 

慶應横浜初等部であれば、他の学校と日程がかぶる

ということが現段階ではありませんので、

チャレンジされることは良いと思います。

ですが早稲田や女子での幼稚舎受験は、

他の学校とかぶることが多いですから

第1志望ではなく併願でお考えの場合には

よくよくお考えになることをお勧めします。

 

ちなみに女子校を受験される方たちでは

11月1日に本命の女子校、併願で

11月2日に東洋英和、11月3日に立教女学院を

お考えの方も多いと思います。

女子校はペーパーが重要視されるということもあり

比較的併願しやすいのは間違いありません。

ですが、日にちのずれる英和と立女は、倍率が

非常に高くなるということを考慮してくださいませ。

皆様同じように考えられるからです。

 

難関校をたくさん受けられる場合は、

それぞれの学校の倍率・出題傾向・日程を確認し

第1志望校のご準備とのバランスやお子さまとご家族の

気力体力も考慮しながら、一度志望校を見直され、

難関校ではなくて倍率がそれほど高くなく、

合格がいただきやすいと思われる学校をぜひ

ご志望校のラインナップに加えてください。

 

小学校受験は受験している最中にどんどん合否の

連絡が来ます。難関校ばかりのラインナップで、

試験を受けている期間にどんどん不合格のお知らせが

きてしまうと・・・精神的に非常に辛くなります。

不合格があっても、合格もある、というように

していただけると、試験期間の最後まで走り続ける

気力が持つと思います。

 

なお、ご志望校を相談される相手は、塾の先生であることが

多いと思います。

塾の先生はお子まのお勉強を指導してくださっていますので

相談相手として適任だと思います。

ただ、それぞれの塾は学校別に特化していればいるほど、

その塾の担当校以外の情報を持っておられません。

なので塾の先生がご存知ない学校については、別途

その学校のことを知っておられる方にご相談されることを

お勧めいたします。

 

相談されることで、保護者さまの迷いがなくなり、

我が家の受験はこうします!と晴れ晴れとした気持ちで

考査までの貴重な毎日を過ごしてくださることを

お祈りしています。