【速報】今年の小学校受験考察 part2  女子校編






こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣の

ミセスサリヴァン代表の言水(ゴンスイ)です。


今年の小学校受験が終了しました。私学であと一歩惜しかった

お子さまたちが、今年もたくさん国立の小学校に合格され、

ほっとするとともに、神様はいらっしゃるなと思う12月でした。

考査の前後に抽選があり、倍率が30倍!!を超えている

立川国際中等教育学校附属小学校は、いったいどんな強運な

方が合格されるのかと思っておりましたが、本年度は

サリヴァンの会員さまから最後の抽選まで通過の合格者が3名出ました。

どんな高倍率であっても、最後までコツコツご準備をされ、

全力で考査に臨めばご縁を掴むことができる、と私どもも

大変勉強になりました。



国立に合格したと思ったら、その後私学の繰り上げ合格のご連絡を

いただくご家庭も何件もいらっしゃり、発表当時は1校のみの

合格でいらしたご家庭が、その後繰り上がりがいくつもあって

結局は難関校に4校合格、というケースもございました。

今週もまだ、補欠の繰り上がりは動いております。

補欠合格をお持ちの方は(附番がある場合は何番をお持ちかにもよりますが)

チャンスはまだあると思われます。





本日は今年の小学校受験の結果考察の続きで、主に女子校に

ついて書いてみようと思います。

まだ引き続き出口調査をお送りいただいているので、

後日新しい情報を追加して書くかも知れません。



今年思ったことは、女子校受験で大切なことは、

学校選び

これに尽きると感じました。


女子校は、女子の小学校受験最大のねらい目だと考えており、

お子さまが女児で女子校がお嫌いでなければぜひ受験してくださいと

いつも申し上げておりました。



なのですが女子校受験でも、大切なのは

どの学校を受験するか

これをしっかり検討することだと実感しました。



特に11月1日の受験校の選び方と、併願が共学難関校

( 特に慶應幼稚舎・慶應横浜初等部・早稲田実業)

であるかどうか、ここがカギになると思われます。





まず女子校をご志願の方で、一番検討が必要だと思われるのは

雙葉小学校を受験するかどうかだと思います。

雙葉はあらゆる女子校の中で最も合格が難しい学校だからです。

ペーパーがずば抜けてできれば合格する、という学校ではなく

お子さまのこどもらしさ、実体験の多さ、ご家庭の日常生活の豊かさ、

ご家族の仲の良さと温かさなど、あらゆることが厚く仕上がって合格される

パターンか、お子さまが考査・面接のときになぜかとても活き活きと

振る舞うことができて先生の目に留まり、それほど徹底的にはやらなかったけど

合格というパターン、この2つがここ近年のサリヴァンでの

雙葉小学校の合格パターンです。

今年は、時間をじっくりかけて、お勉強だけではない小学校受験の

ご準備を丁寧に積み重ねてこられた方が雙葉に合格されていると感じました。



雙葉は合否の可能性が非常に読みにくいです。

どんなにお子さまがお出来になってもあっさり不合格になります。

女子校受験の最大の山場になる、雙葉小学校、聖心女子学院、白百合学園

日本女子大附属豊明、田園調布雙葉学園の5校の考査が行われる11月1日に

雙葉小学校を選ぶのはとても勇気のいる決断だと思います。




もちろん11月1日に2校を(ご家庭によっては3校)をハシゴで

受験されるケースも多いです。

ただハシゴにもお子さまのタイプにもよりますがリスクがあります。

私どもが1日に2校の受験をお勧めすることができるのは

第一志望の考査が先になる場合または、お子さまに体力があり、

かつ打たれ強いタイプの場合(先の考査で問題がフィットしなかったり、行動観察で

楽しめなかったとしても、ひきずらず次の考査に臨めるということです)のみです。




雙葉小学校以外の学校であれば、第一志望をしっかり絞っておられ

かつお子さまのタイプが合っていれば、合格されるケースが本当に多かったです。

女子校も変わったなと思った点では、学校にもよりますが、成績が振るわなかったり

( 塾でずっと平均いかないレベル)、面接時に質問に答えることが

できなかったお子さまでも( 中には学校の名前を聞かれて答えられなかった

というケースもありました)合格されているということです。



しっかりトレーニングされた優等生ではなくても、その学校の

対策をきちんとされた、ご家族としてのチームワークの良い、

こどもらしく自分のことばで語ることのできるお子さまご家庭は

選んでいただけているととても感じました。




もし女子校をご希望の新年長さんで、現在のお成績が振るわなくて

悩んでおられるお母さまがいらっしゃいましたら、

全く問題ありませんと申し上げたいです。

今年の受験生さんたちにも夏まで、場合によっては秋の直前期まで

鳴かず飛ばずだったという方も、合格されています。

焦らず、コツコツとやるべきことをやりながら、

どの学校がお子さまとご家庭に合うのかをじっくり検討なさってください。





ちなみに、お嬢さまがたとえばペーパーをお好きではなくて、

難しいペーパーに取り組むことは親子でご負担が多いというような場合は

ペーパー負担の大きくない学校( 難しいペーパーが出題されないか

またはペーパーがない)学校を選ばれると、ご負担が大幅に軽減され、

親子関係を難しくすることなく、合格できる可能性が高まります。

そういう場合でご両親がしっかり学校研究ができるのであれば、

たとえば東京女学館小学校のAO受験などは非常に有効だと思います。

サリヴァンでは毎年女学館のAO受験者はほぼ全員が合格されています。

(今年は一般とAOをあわせて9名の会員さまが合格されました)

ただ、願書が一般受験とは比較にならないほど大変なので、

それをしっかり書けるご家庭かつ、女学館の考査に即した対策を

されて臨まれる必要があります。






ちなみに、女子校に合格されるご家庭の共通項として感じたのは

願書が良く書けておられたご家庭とお父さまが受験に積極的かつ謙虚でいらっしゃる

ご家庭がやはりお強いという点です。

願書が良く書ける=書いて願書が光るしっかりしたエピソードがある

ということですから、今度の秋に「ご家族でお嬢さまとこんなことをしてきました」

と自信をもって書くための種まきを早めに開始していただく必要があります。

昨今、とくにキリスト校の女子校を受験される方で、ご家族で取り組まれた

ボランティアのことをお書きになるケースが増えてまいりました。

ボランティアをできるということは、ご自分たちのことだけではなく他者のために

尽くすことのできるということになりますから、ぜひ書いていただきたいのですが、

これもどれだけご家族でコツコツとお続けになっているかのリアリティがないと、

印象に残りにくいと思いました。





また冒頭で少し書きましたが、女子校を共学難関校

( 特に慶應幼稚舎・慶應横浜初等部・早稲田実業)の併願で受験される場合、

受験される女子校は準備のご負担があまり重くない学校を

選ばれることをお勧めします。

共学難関校は本格美術や体育など、女子校の受験にはほぼ必要のない

科目にエネルギーを割かざるをえないため、そこに併願の女子校の

対策をプラスするのは非常に負担が重く、かつ両方とも合格をいただきにくくなります。




いつも申し上げるのですが、女子校にはキリスト教の学校も多く、

外から見ているとそれぞれの学校の特徴をつかみにくく感じる保護者さまも

多くいらっしゃると思います。ですが数ある女子校の中で

「なぜその学校でなければいけないのか」

が明確なご家庭は、やっぱり合格されています。

ちなみに、お子さまご自身が「私はこの学校に行きたい」という明確な

意思を持たれているケースもあり、そういうご家庭もやはりお強いです。