小学校受験 教室の講座の選び方

こんにちは!幼児・小学校低学年向け家庭教師派遣のミセスサリヴァン

代表の言水(ゴンスイ)です。

 

春の新学期にむけて、塾の講座の調整に悩まれている

お母様方も多いと思います。

「総合クラス」

「現段階での第一志望校の志望校別クラス」

この2つを受講される方が多く、

場合によってはここに

「絵画制作クラス」

「体操クラス」

を追加されるケースも多いかと存じます。

これだけでかなりのボリュームになりますが、

お母様方が悩まれるのは

「併願校の学校別クラス」

「巧緻性や聞き取りなどの特別クラス」

などを受講するかどうかという点かも知れません。

 

〇どれも必要な気がする

〇昨年度合格した生徒さんは受講していたと言われた

〇今取らなかったらもう取れないかも知れない

 

などの理由で、エクストラのクラスに申し込みをされ、

毎日のように通塾される方もいらっしゃると思います。

 

通塾頻度については、お子さまとご家庭の状況によって

適切な回数が違ってきますが、

ご相談いただいた場合は、

冬~春のうちからそんなに講座をとりすぎない

ことをお勧めしております。

理由は、主に下記の4つです。

 

1.時間にゆとりがなくなりすぎる

 

幼児は睡眠時間を長くとる必要があり、

24時間から睡眠と幼稚園・保育園にいる時間を除くと

それ以外の稼働可能時間はそれほど長くありません。

その中で、毎日のように通塾するとなると、

圧倒的に時間のゆとりがなくなります。

塾にいる時間はもちろんのこと、

行くための準備と往復にも時間がかかるのです。

塾に行った日は帰ってきたらもう夕方ですから、

その日は遊ぶことはもちろん難しく、場合によっては

復習する時間も取れないと思います。

これが秋の受験までの間、7~9か月続くのは、

さすがに時間がタイトすぎ、幼稚園・保育園以外の

お時間がすべてお稽古またはお勉強の時間となってしまう

危険性があります。

「幼稚園や保育園で遊んでいるから大丈夫です」

そうおっしゃるお母様もいらっしゃり、それでもさほど

ストレスを感じないお子さまもいらっしゃいます。

ですがお子さまによっては自宅や公園で自由に遊べる時間が

ないことを非常にストレスに感じ、それが原因で

学習成果があがらない例も多くあるのです。

 

2.通塾だけで疲弊してしまう

 

通塾で疲れてしまうのは、お子さまだけではありません。

送迎し、アテンドするお母さまもです。

また閲覧型の塾の場合、下の妹弟さんをお連れになれない

お教室も多く、その場合は通塾のために下のお子さまを

預ける必要もあります。

それを週に4日も5日もとなると、長期間続けるには

身体的にも時間的にも、あまりにも負担大きくなってしまいます。

疲れてしまうと、お子さまは子どもらしい意欲や

エネルギーを消耗させてしまい、学習効果が著しく降下します。

同時に、お母様は多忙なスケジュールをやりくりして

お子さまの通塾をサポートしているのに、お子さまの

状況が思わしくないことで「こんなに頑張っているのに」と

苛立つお気持ちになられ、それがお子さまに伝わってしまうことで

余計に成果が出せなくなる、という良くないスパイラルに

陥ってしまうのです。

また長い受験までの長い間に、幼稚園の行事があったり、

ご家族のどなたかが体調を崩されることもありますから、

そうなると何とか保っていたリズムが乱れ、さらに通塾が苦しく

なり、「通っているだけ」の状況になりがちです。

 

3.家でするべきことが疎かになってしまう

 

たくさん通塾していると、それだけである程度の達成感や

安心感をお母様にもたらしてしまうことがありますが、

小学校受験では塾ではなくお母様がご家庭でお子さまと

どんな風に過ごしておられるかが、いうまでもなく非常に重要です。

一部の学校をのぞいてほとんどの学校にお子さまの面接がありますし、

面接がない場合は考査の最中に先生がさりげなくお子さまに色々な

質問をされます。そのときにどうしても必要なのが、

「ご家族での体験・経験の豊かさ」です。

塾にたくさん通っているだけでは、難関校にご縁をいただける

レベルの回答につながる体験・経験はできません。

 

また、言うまでもなく塾でおけいこしてきたら、それを

ご自宅での復習で自分のものにすることが非常に大切ですが、

通塾スケジュールが過密だとそれが難しくなってきます。

塾でやりっぱなしで復習をしなければ、せっかく塾で

おけいこしてきた意味がほとんどありません。

最初のうちは、通塾だけでご家庭での復習がなくても

成績を取れるお子さまもいらっしゃいます。

ですが考査が近づいてくると、必ずそれだけでは

成績が取れなくなるのです。

 

また、考査で「生活巧緻性」を問われる学校も

昨今多くなっています。

女子校はもちろんのこと、早稲田実業でも毎年、

趣向をこらした生活巧緻性が考査で出題されています。

Yシャツたたみや紐むすびなどが有名でしたが、

昨年度はなんと、布団カバーと枕カバーが出題されたとのこと。

生活のなかでお母さまと一緒に家事をする経験を積まなければ

出来るようにはなりません。

こういうことは塾でトレーニングはできませんから、

コツコツと時間をかけてご自宅でお母さまと行っていただく必要があります。

 

 

4.「塾擦れ」してしまう危険性がある

 

昨今「塾で鍛え上げた出来るお子様」を好まず、

自頭の良さと伸びしろを感じる、作り込みすぎて

いないお子様が好まれていると、いろいろな学校の

考査結果で感じています。

とくに立教小学校などは、校長先生が変わられてから、

その傾向は顕著です。

昨年度も、数か月の通塾で合格されたご家庭や

ほぼ家庭教師(プラス数回の行動観察塾)だけで合格された

ご家庭も目立ちました。

また、直前期にめいっぱい直前口座を詰め込んだご家庭よりも

逆に直前期は思い切って塾を休んでゆとりを持たせた

ご家庭の方が明らかに第一志望の合格率が高かったです。

( 考査が受けられるかどうかが1か月前の抽選で決まる

筑波大学附属小は例外です)

 

塾の講座を選択するときには

〇必要性を感じたら後からプラスすればいい

〇お子さまがゆっくり遊べる日がとれるか

〇ある程度日程にゆとりがあるか

などを考慮してシーズン初めは詰め込みすぎないことをおすすめします。

これは当然、春休みや夏休みなどの集中講座でも同じで、

とくに休暇期間中の講座は

1日のなかの講座の時間が長すぎない

ようにスケジューリングされることをおすすめしています。